【中日】松坂の再スタートに同世代ソフトバンク・和田「大輔のリハビリいい方向に」

スポーツ報知
ソフトバンク・和田毅

 昨季でソフトバンクを退団した松坂大輔投手(37)の中日入団が23日、決定した。ナゴヤ球場の屋内練習場で入団テストを受け、即日で合格。背番号は「99」に決まった。年俸1500万円プラス出来高で再スタートを切る“竜の松坂”は、開幕ローテ入りを目標に掲げた。

 松坂の中日入りを受け、ソフトバンク・和田毅投手(36)が同じ世代として喜びのエールを送った。

 「1月にテレビでキャッチボールしている姿を見ましたが、昨年の秋にあれぐらいのボールは投げていた。リハビリがいい方向に向かっていると感じましたね」

 右肩痛に苦しむ松坂が復帰を目指す姿を見てきた。

 「あれだけ投げることが大好きな大輔が思うように投げられないのは相当、つらかったと思うし、悔しかったと思う。どんな手を使ってでも投げられるようになりたいと方法を探していた」

 自身もメジャー挑戦1年目の12年キャンプに左肘を故障するなどオリオールズでは未勝利でカブスでメジャー初勝利を挙げるまで2年半を要した。松坂と重なる部分もある。

 「申し訳なかったという気持ちもある。ただ、そのチームでのリハビリがあったからこそ、また投げられる姿を見せることも恩返し。ソフトバンクの3年間があったから今の大輔があると思う」

 桑田真澄さん(スポーツ報知評論家)「ブルペンで投げていても、実戦では長い間投げていない。当然、不安や恐怖はあると思うが、勇気をもって実戦のマウンドに立ってほしいし、僕もその姿を見たい。10代、20代のいい時のイメージを追い求めるのではなく、37歳になった今の自分らしい投球を目指すことだ。僕も肘の故障でブランクがあって考え方を変えた。空振りや見逃しではなく、後ろに守っている捕手以外の7人のところに打たせればアウトは取れる。どう投げればそれができるか、どう投げれば肩が痛まないか、考えながら調整を進めてほしい」

 横浜高前監督・渡辺元智氏「大したもんだ。合格となって成功してもらいたいけど、いろんな人たちの思いが伝わったと思う。彼はメジャーでもスーパースターになった時期もあったし、栄光ばかりを背負ってきた。今回(の戦力外)を挫折と言うかはわからないが、いい経験になると思う。もちろん、栄光のまま終わるのがいいんだけど、彼のこれからの長い人生を考えたら、ものすごいプラスになると思う。彼と同じ『松坂世代』と呼ばれる人たちも、ここまでスムーズに来たわけじゃない。今回の経験を中日で生かして、最後を飾ってほしい」

 ◆上原「おめでとう」
 カブスからFAとなっている上原が中日入りが決まった松坂へエールを送った。ともに98年ドラフトでプロ入り。04年アテネ五輪、06年WBCでは同僚として日本代表を引っ張った。自身のツイッターで「大輔…中日に決まったみたいやね。おめでとう! 同期入団だから、ちょっと気になって…」と祝福した。またヤンキースの田中は「僕も自分が納得するまでやりたいです」と話した。

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