【中日】友永、福本氏のゲキに応えた!特打で目覚めの柵越え連発

スポーツ報知
友永(右)にゲキを飛ばした福本さん

 中日の友永翔太外野手(26)が“世界”のゲキにバットで応えた。沖縄・北谷キャンプ第1クール最終日の5日、世界の盗塁王・福本豊氏(70)=スポーツ報知評論家=が訪問。昨年11月の秋季キャンプで臨時コーチを務めた同氏から「中日で一番伸びしろのある選手」と評された男が、目覚めの柵越えを連発した。

 雨模様の北谷公園野球場。特打のケージに入った友永が「ウ~ッ!」とうなるごとに弾丸ライナーが飛び出す。打撃投手を務めた森脇野手チーフコーチの球を3スイング球連続で右翼芝生席に放り込むなどパワフルな打棒を披露。「まずはチームの形でもある『強く振る』ということ。それしかないですから」と2014年ドラフト3位外野手は語気を強めた。

 その直前、球場に駆けつけた福本氏に見つけられると、あいさつもそこそこにゲキを飛ばされた。「足はエエもん持ってるしパンチもある。それを生かさなもったいない」。大きくうなずいた友永は、11月に福本氏から教わった、構えた際にグリップ、肘、肩で描く“三角形”を維持したままスイングする「阪急打法」で何度もスイングの身ぶりを繰り返した。

 現役時は身長168センチながら、日本最多の通算1065盗塁のみならず、通算208本塁打をマークするなどパンチ力を兼ね備えた福本氏。公称170センチで「入団から2センチ以上伸びたんですが、まだ169.9センチ。ちょっと足りない」という友永は「体が小さいことを言い訳にしたくない。福本さんのようにバーンと振りたい」と力説した。

 入団時に背番号1を与えられるほど期待を受けたが、ここまでプロ3年間で通算7安打、0本塁打にとどまる。ルーキーイヤーの15年には「背番号1は重い。つらい」と先輩選手にこぼしたこともあるが、その相談相手が前年限りで「背番号1」を剥奪された堂上。「それ、俺に言う!?」と突っ込まれたこともある。

 「試合に出られない分、きれいに打とう、率を上げようという意識にとらわれて、チョコンと打つような打撃になりがちだった。福本さんに会って、強く振ることを思いだした。強いスイングで応えたい」

 外野の定位置争いは鉄板の中堅手・大島を除く「残り2枠」を巡って、平田、松井佑、遠藤に、新加入のアルモンテ、モヤらがひしめく激戦区。50メートル5秒8の俊足に加え、秘められた長打力も開花できれば、背番号1が“看板”通りの戦力になる。

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