【中日】ドラ3高松、ホロ苦の走塁ミス…盗塁時に絶対見るべきものとは

スポーツ報知

◆練習試合 広島4―1中日=特別ルール=(18日・コザしんきん)

 中日のドラフト3位・高松渡内野手(18)=滝川二高=がホロ苦のプロ初ミスを犯した。

 2点を追う7回無死一塁で代走として出場。コーチのサインをしっかりと見た。「行けたら行け」のグリーンライトだった。打席の友永が1ストライクからの2球目、塹江のモーションを完璧に盗んだ。京田や大島と引けを取らない50メートル走5秒8の俊足を飛ばし、悠々二塁にスタンディングで到達した。

 しかし、おかしい。何かがおかしい。すぐには状況をのみ込めない。「バック、バック!」。一塁コーチャーの長嶋外野守備走塁コーチの声で、ようやく現実に引き戻された。友永はヒッティングで、打球は高い放物線を描いた右飛。凍りついた表情で一塁へ戻ろうと試みたが、時既に遅し。ボールは右翼・高橋大から一塁・メヒアへと転送され、余裕の併殺が完成してしまった。

 直後にベンチで長嶋コーチからお説教を受けた高校生ルーキー。「打者が打つ瞬間を見ろ、と言われました。盗塁を決めたいという欲が出てしまいました」と反省した。常々「紅ショウガってダイコンですか?」「(背番号0?)高校に入って最初のテスト『数学A』も0点でした」「3月を英語で?(ヒントは『日産…』『コアラの…』)いや、全然分かりません」という“宇宙人発言”を発信し続けているだけに、報道陣の胸の内に「まさか今まで、スタートしたら、ひたすら真っすぐ二塁だけを見て走っていたのではないか」という疑問が雨雲のように沸いてきた。

 だが、そこまでの“アレ”は無用の心配だった。「小学生の時から(盗塁時に)打球を見てますよ。ライナーだと戻らなきゃいけないじゃないですか」と高松。この日で1軍の“お試し合流”は終了したが「ミスはダメなことですが、ミスして学べることもあった。それは良かった」と前向きに手応えアリの表情を浮かべた。

 森脇浩司野手チーフコーチ(57)も「慣れていない左投手からでも思い切ってスタートを切ったことが良かった。足のポテンシャルは大きな武器。足の速さと肩の強さは両親にもらう部分が大きい。両親に恩返しをしてほしい。大いに期待を寄せています」とエビス顔。確かに、二塁から帰塁時のスピードは、ネット裏の報道陣が「えげつな~っ!」と驚嘆するほどでした。

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