【日本ハム】清宮、2戦連続代打出場で2四球 選球眼アピールも走塁でこけちゃいました

スポーツ報知
6回、平沼の右前打の時、一塁走者・清宮が二塁ベース前で転倒(カメラ・馬場 秀則)

◆オープン戦 ヤクルト3―3日本ハム=9回規定により引き分け=(25日・浦添)

 日本ハムの清宮が、ヤクルト戦(浦添)の6回に2試合連続代打で途中出場。実戦初安打は出なかったが2四球で選球眼の良さを見せた。走塁では、ぬかるんだグラウンドに足を取られて転倒するシーンもあった。20年東京五輪で主力としての活躍が大いに期待される黄金ルーキー。沖縄滞在最終日に「清宮劇場」でファンの視線をくぎ付けにした。

 誰もが目を疑った。6回無死一塁。一塁走者の清宮が、ランエンドヒットのサインでスタートを切った。平沼の打球が右前へ抜けたのを確認し、一気に三塁を狙おうと速度を上げたその時だ。体重102キロの巨体がツルンと滑った。雨でぬかるんだグラウンドに足を取られ、二塁ベースの約2メートル手前で転倒。ユニホームを泥で汚した姿にスタンドから笑いが起こり、チームメートもニヤリ。豪快な転倒ぶりに、怪物も「滑りました…」と苦笑するしかなかった。

 珍プレーで会場を沸かせた一方、打撃では怪物らしさを発揮した。24日の打者デビュー戦(対中日)は、低めの変化球を空振り三振し「もうちょっと落ち着ければ」と反省したが、この日は違った。代打で迎えた6回はオール直球だった。フルカウントからの高めを見極めて四球とし、プロ初出塁。8回の第2打席は、2球で追い込まれたがきわどい球をカットして、9球目の内角低めスライダーを見極めて四球を選んだ。「昨日より自分らしく打席に立てたし、落ち着いていた。いつも通りだった」。一日で高い修正力を見せた。

 初出塁、初得点、そして初の“ずっこけ”で話題を振りまいた18歳。栗山監督は「何もなくても何かを起こしてくれる感じがある。いい四球だったし、いい打者はボール球を打たない」と評価。その一方で「褒めるのはここまで。能力が高いのは分かったので、悪いところは指摘していく」と優勝に必要な戦力としての見定め期間へ移行していく。

 チームは試合後、那覇空港発の航空機で帰途。指揮官は今後の本拠地での試合も、清宮を1軍帯同させることを明言した。「今日は結果にこだわってやりたいと思っていた。(今後は)そういう日が続いてくる。一打席一打席、シーズンにつながるので大事にやっていきたい」と清宮。開幕1軍へつながる怪物の物語は、舞台を札幌へと移す。(小島 和之)

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