【ヤクルト】青木、3299日ぶり宮崎凱旋「打ててよかった」

スポーツ報知
1回、久しぶりに宮崎に凱旋した青木が大勢のファンの前で打席に立つ(カメラ・石田 順平)

◆オープン戦 ヤクルト4―7中日(6日・宮崎アイビー)

 凱旋のあいさつ代わりに、宮崎・日向市出身の青木が地元で快音を響かせた。5回1死一塁で、同じ宮崎県生まれの中日・柳のスライダーをすくい、右前に運んだ。7年ぶりにメッツから復帰し、故郷での実戦は2009年2月22日の侍ジャパンの練習試合・巨人戦(サンマリン)以来3299日ぶり。「宮崎のファンの前で1本打ててよかった」と胸をなで下ろした。

 日米通算2058安打のバットマンも、原点は「普通」の県立高校生だった。日向高で投手を務め、3年夏の宮崎大会8強で甲子園に届かず。「どっちつかずの自分がいました。勉強をめちゃくちゃやるわけでもなく、野球に打ち込んだわけでもない。将来について不安があった時期。誰でも思うような、普通の高校生でした」と振り返った。5日夜には地鶏に舌鼓。「宮崎で試合をするのは縁を感じる。地鶏は真空パックで米国にも持ってきてもらっていた」と英気を養った。

 守っても、3回無死満塁で中堅前の打球をスライディングで好捕(記録は中犠飛)。平日昼に無料開放で詰めかけた3429人を沸かせた。親族もスタンドで見守り、父・人志さん(72)は「宮崎で見られるのは感慨深い。(1安打に)ほっとしました」と目を細めた。

 イチローのマリナーズ移籍には「こういう(停滞した)市場ですごい。おめでたい」と青木。試合後1時間以上の練習を終え、出待ちのファンにサインで応えた。幼少期、近鉄のキャンプ地だった地元・日向で「ブライアントに抱っこしてもらったことがある」という男は、超イチ流になって帰ってきた。(山崎 智)

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