【楽天】山下、途中出場2打数2安打1打点で開幕1軍見えた「まずは試合に出ること」

スポーツ報知
8回に適時二塁打を放った山下。2打数2安打1打点と開幕1軍をアピールした

◆オープン戦 楽天5―3広島(17日・静岡)

 楽天の山下斐紹捕手(25)は17日、広島とのオープン戦(静岡)に捕手として途中出場。8回に適時二塁打を放つなど2本の二塁打で2打数2安打1打点と、期待されるバットで結果を残した。9回には一塁の守備に入るなど、幅広い起用にも対応する貴重な存在が、開幕1軍へアピールを続けている。

 甘く入ってきた140キロを、山下は鮮やかにはじき返した。1点リードで迎えた8回1死一塁、広島の4番手・中崎から、ダメ押しの右中間適時二塁打。「自分が捕手をしていても、1点だと9回の守りも苦しい。次につなげていこうという気持ちでした」。7回には先頭で打席に入り、逆転劇につなげる右翼線二塁打。2打数2安打1打点と、バットで猛アピールした。

 打席での執念も高く評価された。16日の阪神戦(静岡)、最後の打者となったが11球ファウルを打ち、16球投げさせる粘りを見せた。梨田昌孝監督(64)は「山下もいいところで打ってくれた。昨日(16日)16球粘って、今日につながった。粘り強いね」。この日の適時打も、追い込まれてからの6球目。簡単には打ち取られない姿が、首脳陣の評価につながっている。

 昨年11月、西田とのトレードで楽天入り。「ソフトバンクでは、もっと堅くやっていた。(楽天は)みんなフレンドリーだし、自分の力を出せている」と感謝した。それでも、古巣で学んできた7年間は捕手としての土台。「和田さんや摂津さんに配球を教えていただいた。その経験を生かして、楽天の投手をリードしたい」とプライドものぞかせた。

 今季は捕手2人制が基本だが、開幕当初は捕手を3人登録する方針。左の代打、一塁と起用法も多いため、開幕1軍が有力となっている。「僕にとっては1打席、1打席が勝負。昨日粘れたことも、今日2本出たことも大きい。キャッチャーでいきたいという気持ちはあるけど、まずは試合に出ること」と話す山下。2010年ドラフト1位の25歳は、まずは打てる捕手として、新天地でのポジションを築き上げる。(山口 泰史)

 ◆山下 斐紹(やました・あやつぐ)1992年11月16日、札幌市生まれ。25歳。習志野高(千葉)では2年春にセンバツ出場。10年ドラフト1位でソフトバンクに入団した。15年から17年までは登録名「斐紹」でプレー。17年11月にトレードで楽天入りし、登録名も戻した。179センチ、93キロ。右投左打。年俸1060万円。

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