【西武】高木勇、古巣と初対決 巨人・阿部がほめた

スポーツ報知
7回を4安打1失点と好投した先発の高木勇

◆オープン戦 西武1―2巨人(17日・メットライフドーム)

 感謝の思いを高木勇は投球に込めた。7回先頭。“大先輩”阿部の内角をぐいぐいえぐった。カウント1―2からの5球目。「割り切って投げられた」。最後は内角低めのカットボールで空を切らせた。7回を4安打5奪三振1失点。阿部も「俺の時は全部いいところにきていた。打者が全員俺だと思って投げたら抑えられる」と“後輩”をたたえた。

 FA移籍した野上の人的補償で巨人から西武に移籍。本拠地デビューが、古巣との初対戦となった。試合前には由伸監督が来るまでベンチ前で直立不動で立ちすくみ、選手とはじゃれ合った。「顔を見てみんな変わってないなーと感じた」と巨人時代をなつかしんだ。試合は仲の良い後輩・田口との投げ合い。「田口より先に点を取られたので、絶対もう次は点をやらないと思って投げられた」と互いに7回までマウンドを降りなかった。

 先発ローテ入りへ前進した。辻監督は「もちろん考えてるよ」。土肥投手コーチは「あのピッチングをすればチャンスが出てくる」。同日、行われたイースタン開幕戦では、多和田も7回無失点と好投。残りの6試合で見極め、決定する方針だ。当確となれば、菊池の次、開幕2戦目の先発が濃厚。その後は、ウルフ、十亀、カスティーヨとなる見込みだ。

 だが、当の本人には自覚がない。「(開幕ローテは)5人っすよね? 僕が入れるところ、ない…」。10秒立ち止まり、「やっぱり…普通に考えたらないじゃないですか」。帰る際に駐車場に止めた自分の車を一時見失った。開幕ローテをほぼ手中にしても、高木勇はやっぱり高木勇だった。(小林 圭太)

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