【阪神】こだまする悲観の声…四球&悪送球&8連続ボール…藤浪2軍落ちも

スポーツ報知
1回無死一、三塁、暴投であっさりと先制点を許した藤浪(手前は生還する三塁走者の大島=カメラ・保井 秀則)

◆阪神2―3中日(6日・京セラドーム大阪)

 またも背信投球が繰り広げられた。本拠地開幕を飾れなかった金本監督は真っ赤な顔で腕組みし、藤浪への言葉を探した。「我慢したいところだけど。1年を見据えたら。だからって、チャンスもどこまでやっていいのか。微妙ですね。ちょっと。やっぱり投内連係ができないのは痛い」と、2軍降格の可能性まで踏み込んだ。

 初球にボールの時点でスタンドがざわついた。2球目からは「あぁ」「ああ」「あああ」。京セラDにこだまする悲観の声が一球ごとに大きくなった。1点リードの5回2死満塁。京田にストレートの押し出し四球。「突然そうなるから。こっちは本当に読めない」と指揮官。前の大島から8球連続ボール。「自分がつくったピンチだったので何とかしたかった。勝負どころだったので気持ちが入ったというか、力みにつながり悪いところが出た」と、降板を告げられた右腕は顔色を失った。

 昨季の5月4日以来、337日ぶりとなる白星の権利まであと一人で、制球難が顔を出した。開幕2戦目の巨人戦も4点のリードを奪えず、6回途中で降板。中5日のマウンドでも期待に応えることはできなかった。初回の1点も独り相撲の失点。先頭打者に四球を与えて二盗を決められると、送りバントを一塁悪送球。無死一、三塁で、マウンドで体勢を崩しての暴投まで犯した。「バントされたら、全部ヒット(と同じ)ですよ。もったいない」と金本監督が嘆いた。

 昨季3勝からの巻き返しを期したシーズン。2軍降格は免れても、次回がラストチャンスか。「前回よりすごく良くなっている」と藤浪。私服に着替えると、開幕早々の試練にも前を向いた。(島尾 浩一郎)

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