【ロッテ】藤岡裕、プロ1号!パ・リーグ新人最速

スポーツ報知
7回無死、藤岡裕が左中間へ本塁打を放つ

◆ソフトバンク7―6ロッテ(15日・鹿児島)

 運も味方につけたプロ1号だった。

 藤岡裕は半信半疑のまま走り出した。「少しこすって打球が上がり過ぎたと思った。風のおかげもあって入ってくれた」。4―2の7回先頭。中田の真ん中の直球をたたいた。右翼から左翼への風の力も借りて打球は伸び、左翼席に吸い込まれた。ベースを一周する時のファンの歓声は「聞こえなかった。ホッとした気持ちでした。ずっと使っていただいていたので」と喜びよりも安堵(あんど)感が勝った。

 即戦力ルーキーとして97年の小坂以来の開幕遊撃スタメンをつかんだ。開幕戦で猛打賞デビューを飾ったが、全試合先発出場からくる疲労もあり、4月に入ると成績は下降線をたどった。この打席まで11打席連続無安打だった。13戦59打席目での初アーチはパ・リーグ新人最速。「ずっと打てていなかった。チームの足をずっと引っ張っていたので、何とかしたいと思っていた」と反省ばかりが口を突いたが、この日の2犠打を含めチームトップの6犠打を決めるなど2番打者としての役割は果たしてきた。井口監督は「ここのところ悩んでいたので1本出て、楽になったんじゃないですか」と、今後に期待した。

 チームが逆転サヨナラ負けを喫したため、ルーキーの一発は勝ちには結び付かなかったが、大きなインパクトは残した。

野球

×