【DeNA】2年目・京山デビューから3戦3勝 チームは17年ぶり8連勝

スポーツ報知
8連勝しファンの声援に応えるラミレス監督(左端)らDeNAナイン(カメラ・能登谷博明)

◆DeNA6―1中日(15日・横浜)

 DeNAは高卒2年目の京山が6回途中1失点と好投。打線はクリーンアップ3人がそろって打点を挙げ、01年8月以来の8連勝を飾った。

 京山は球団史上初となるデビューから3戦3勝で勝利数、防御率でリーグ2冠とした。先発陣が絶好調で、ラミレス監督は4試合しかない今週、誰を投げさせるかうれしい悩みを抱える。99年など計5度記録した球団記録の10連勝まで、あと2つだ。

 小さくガッツポーズを作った。京山は唯一のピンチを抑えるとポーカーフェースを少しだけ崩した。2点リードの4回2死一、二塁。高橋をチェンジアップで空振り三振に抑えた。「自分で連勝を止めたらアカンとプレッシャーを感じて気合が入りました」。6回2死、アルモンテにソロを許し降板したが3安打1失点で8連勝を呼び込んだ。

 滋賀・近江高出身の16年ドラフト4位右腕。高卒2年目で開幕ローテに入り、球界では15年高木勇(当時巨人)以来、球団では史上初となるデビューから3戦3勝だ。「まさかできるなんて思っていなかった。びっくりしています」。1・10の防御率、勝利数ともにリーグトップだ。

 直球の最速は144キロだったが数字以上のキレがあった。チェンジアップ、カットボールはいつでもストライクを奪える制球力がある。原点は近江高伝統の「三角」という練習メニュー。高2の冬、本塁と両翼ポールを正三角形に結んだ距離を1分以内で9本。それを2日に1度繰り返した。「きつかったけど冬を越えたら制球が自然とよくなった」と下半身が安定しボールを操れるようになった。

 マウンドでは感情を表に出さない。寮の自室ではお笑いコンビ千鳥をユーチューブで見て「声を出して笑います。(グラウンド外では)楽しんでます」と言うが、試合では無表情を貫く。19歳に見えない落ち着きに主将の筒香も「いつも堂々としている。若いからという目で見ていない」と一目を置くほどだ。

 若い投手陣の好調ぶりにラミレス監督は「先発に勝ちが続いている。うれしい悩み。誰を使うか…」。17~22日に4試合しかない中、京山、飯塚、東、バリオス、右肘痛が完治したウィーランドまで万全。うれしい誤算となっている。

 まだ4月とはいえ、この成績が続けば京山に新人王の可能性も出てくる。「取れるなら取りたいです。今日の投球はそれなりの出来。まだまだだし、イニングを稼げるように頑張ります」。開幕前には無名だったシンデレラボーイが大型連勝をつないだ。(岸 慎也)

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