【楽天】藤平、7回0封今季初勝利!松坂の後輩躍動 連敗ストップ

スポーツ報知
4回2死一塁、デスパイネの二ゴロを好捕した藤田(左)をグラブタッチで迎える藤平(カメラ・岩下 翔太)

◆ソフトバンク1―3楽天(19日・福岡ヤフオクドーム)

 松坂が熱投を見せたこの日、同じ横浜高出身の後輩たちが躍動した。楽天の藤平は7回2安打無失点の好投で今季初勝利。広島の下水流(しもずる)は延長12回にサヨナラ打を放ち劇的な勝利を飾った。

 待ち望んだ瞬間にたどり着いた。今季初白星の藤平はホッとしたように笑みをこぼした。「すごく長く感じた。松井さんからボールをもらえてすごくうれしかった。投げたいところにボールが投げられてよかったです」。7回無失点。三塁すら踏ませなかった。

 3回、1軍の公式戦では自己最速となる150キロを2球計測。今季投げていなかったフォークを解禁し、佐藤投手コーチと特訓したカーブ、今季から取り組むチェンジアップ、得意のスライダーを操った。8奪三振は自己最多タイ。「フォークとカーブでカウントを取れた。150キロが出てうれしいけど、もっと精度の高い球を目指さないと」と、課題も口にした。

 高卒2年目の19歳。U15、18で日の丸を背負ってきた右腕はヤクルト・寺島、日本ハム・堀ら同学年の投球を映像で見て、刺激を受けてきた。今季3勝のDeNA・京山の存在に焦りを隠せなかった。「やっぱり気になりますよ。絶対に負けたくない」。東京五輪出場を夢見る藤平は堀の侍ジャパン入りを聞いて「左投手になればよかった」と本気で漏らしたほどだ。

 オフにはヤンキース・田中、則本ら高いレベルの投手と自主トレ。中6日の登板間隔で通常1、2度しか入らないブルペンに4、5度入ることもある。「たくさん変化球を投げたいし、もっと速い球を投げたい」と探求心は尽きない。

 横浜高の先輩、松坂(中)、涌井(ロ)がこの日はつかめなかった白星。「投げ合えることを楽しみにしている。横浜高出身の人にとって特別で偉大な人なので負けないようにしたい」と夢見心地。昨季6、10連敗を止めた男が今年も連敗を2で止め、梨田監督も「去年も今年も淡々と連敗を止めてくれてね」と誇らしげだった。(安藤 宏太)

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