【楽天】則本、17回連続0封…今季最多タイ11Kで4勝目

スポーツ報知
8回無失点で4勝目を挙げ、松井(右)からウィニングボールを受け取る則本(カメラ・佐々木 清勝)

◆日本ハム0―5楽天(19日・札幌ドーム)

 己を信じた。則本は8回2死で近藤に10球粘られながら、ワンバウンドのスライダーで空振り三振に斬った。球数が127球となり9回のマウンドは譲ったが、8回6安打無失点で4勝目。1安打完封だった12日のオリックス戦(京セラD)から17イニング連続無失点となった。今季最多タイの11Kを奪う好投に「結果0点で抑えられたのでよかったんじゃないかなと思います」とさらりと振り返った。

 エースらしい風格が戻って来た。4月28日、5月5日の西武戦では6失点、7失点と2戦続けて崩れ連敗。防御率も5点台まで沈んだが、すぐに立ち直った。「真っすぐに勢いが戻って来たと思いますし、フォームも固まりつつあると思う」。梨田監督も「本当にエースらしい。見事に立て直してくれた」と絶賛した。

 復調の裏には頭脳の成長があった。西武に2連敗を喫した後、佐藤投手コーチと配球面を議論。好調だった西武打線に対して、抑えようという気持ちが強くなり、空振りを狙った直球やフォークなど同じ球種を続けて投げる傾向があった。佐藤コーチから「同じボールを続けると相手も慣れる」と諭され、この日は嶋のリードに首を振る場面も。制球に苦しんだフォークを減らしてスライダーを多投する工夫も見せた。

 4回終了時には通算1000投球回を達成。「6年目になりますがローテーションを守ってこられた結果だと思います。達成することができ、とてもうれしいです」と喜びをかみしめた。チームは借金11を抱えながら、ビジターでの勝率を5割に戻し、札幌Dでは4試合中3戦で0封勝ちと相性の良さを見せつけた。(安藤 宏太)

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