【中日】山井、9人目の40代完封!“おじさんの星”出来過ぎ4安打

スポーツ報知

◆DeNA0―8中日(22日・横浜)

 10日に40歳の誕生日を迎えたばかりの中日・山井が今季初登板でDeNA打線を4安打完封。40歳以上の投手では、16年の黒田博樹(広島)以来史上9人目の完封勝利となった。

 山井のゴーグルが、最後の打者・筒香の中飛を映し出した。10日に40歳の誕生日を迎えた不惑の右腕は「出来過ぎだと思います」と照れ笑いを浮かべた。散発4安打で2014年8月16日のヤクルト戦以来の完封勝利。40代でプロ野球9人目のシャットアウトを達成した“おじさんの星”は「世の40代の皆さん、まだまだこれからいい年が来ると思うので、頑張っていきましょう」と呼びかけた。

 最多勝と最高勝率の2冠に輝いた14年を思わせる投球だった。四球は1。3回には直球が146キロを計測した。「40代というのは関係ない。気持ちは30代。若いつもりでやっている」。17日のウエスタン・リーグ、広島戦で5回79球を投げ、中4日で116球の熱投。20日の巨人戦で6本塁打を放ったDeNAの重量打線に三塁を踏ませなかった。

 逆境に強い。昨季は8月下旬まで2軍暮らし。引退も取りざたされたが、シーズン終盤に2勝を挙げ、森監督に「あんな投球をされたら仕方ない」と現役続行を認められた。昨オフの契約更改で年俸大幅減の可能性もあったが、球団は減額上限いっぱいの40%減となる7200万円(推定)を提示。山井は「やれる、という期待を込めてくれた契約」と恩義を感じた。

 そんな指揮官も「いい調子だから打線も援護してくれるんだよ」と、やや年を食った孝行息子に目尻を下げた。37歳の松坂が2勝を挙げ、33歳の吉見も好投を続けている。「もちろん誰よりも負けたくない気持ちを持っている」と山井。50歳まで現役を続けた山本昌氏や、43歳で勝利の方程式を担う岩瀬ら、中日投手陣の“長寿の系譜”は健在だ。(田中 昌宏)

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