【日本ハム】19歳・清宮、初マルチ&初タイムリーで最高の誕生日

スポーツ報知
報道陣から贈られたバースデーケーキを手に笑顔の清宮(カメラ・川口 浩)

◆西武5―8日本ハム(25日・メットライフドーム)

 19歳の誕生日を迎えた日本ハムの清宮が、西武戦に「7番・左翼」で出場し、7回に右前適時打を放つなど2安打1打点の活躍でチームの勝利に貢献した。マルチ安打もタイムリーもプロ初めて。うれしいバースデーとなった。

 一ゴロと思われた清宮の当たりを“幸運”が後押しした。5点リードの7回2死二塁。平井のカットボールを捉えた鋭いゴロは、土と人工芝の境目に当たり、一塁手・山川の手前で大きくはねて右翼線へ抜けていった。2回1死で5試合、12打席ぶりの安打を左前に運んだ勢いをそのままに、プロ初のマルチ安打と初の適時打(本塁打除く)を記録。「(イレギュラーは)ラッキーだなと。結果的に2本出たのはよかったです」と表情は明るかった。

 ほんの少し、大人になった。この日は19歳の誕生日。試合前にはバースデーケーキが用意され、練習中には西武のウグイス嬢から場内アナウンスで「忘れられない日をお過ごしください」と祝福された。清宮は「この1年で人生が大きく変わった。この先たくさん苦労すると思うけど、めげずに食らいついていければ」と決意表明。2安打目のイレギュラーバウンドは、野球の神様からのプレゼントだったのかもしれない。

 実はバースデー弾にも意欲を見せていた。試合前、ドラフト2位・西村から「(誕生日は)何が欲しい?」と聞かれた怪物は「ホームランを打ちたいです」と答えたという。西村には「それは俺じゃ無理」と断られたものの、自らのバットで2度「H」のランプをともした。試合後には「西武のアナウンスの方に声をかけてもらったり、1打席目も(ファンが)ハッピーバースデーを歌ってくれて、自分を勇気づけてくれた。そのおかげかなと思います」と感謝した。

 チームは13安打8得点で首位・西武に打ち勝ち、ゲーム差を3に縮めた。栗山監督は「いい19歳のスタートになったんじゃないかな」と目を細めた。「まだまだ先は厳しいですけど一日一日、一生懸命やるだけ。日々の積み重ねかな」と清宮。怪物が歩む19歳の1年間が幕を開けた。(小島 和之)

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