【オリックス】吉田正、右手一本で甲子園1号!今季4度目3連勝

スポーツ報知
5回2死、吉田正は右中間に同点ソロを放つ(カメラ・義村 治子)

◆日本生命セ・パ交流戦 阪神2―3オリックス(5日・甲子園)

 小雨を切り裂く痛烈な打球に、甲子園が悲鳴に包まれた。福留、糸井の連続適時打で逆転された直後の5回。今度はオリックスのクリーンアップが火を噴いた。2死から吉田正がメッセンジャーのフォークを右翼最前列にたたき込むと、マレーロも左翼席へ2者連続弾。「片手で泳がされたけど、ヘッドにひっかかってスピンがかかった」。吉田正は右手一本で運んだプロ初の聖地弾を振り返った。

 甲子園は代名詞のフルスイングが全国区となった思い出深い球場だ。15年8月26日、高校―大学の日本代表壮行試合。早実のスーパー1年生・清宮(日本ハム)に注目が集まったが、青学のスラッガーだった吉田正は右翼中段とバックスクリーンに2発をぶち込んだ。「ユニホームも違うし今日とは環境も違いますけどね」。この日の練習ではサク越えが2本しか入らず浜風に戸惑ったが、試合ではきっちり結果を出した。

 チームは今季4度目の3連勝。貯金は最多の2となった。1、2年目は故障続きだった吉田正が交流戦を戦うのは今季が初めて。中軸が機能し、5勝2敗と勝ち越している。福良監督は「マサタカ、マレーロの一発が大きかったですね」と主砲の働きを喜んだ。

 プロ1年目から面倒を見てもらい、今は自主トレ仲間の阪神・糸井の前で存在感を見せつけた吉田正は「(打球が糸井さんの)上を越えていったんで、明日聞いてみようと思います」とニヤリと笑った。豪快なフォロースルーで、まだまだセ界の投手に襲いかかる。(表 洋介)

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