【オリックス】交流戦パ最高勝率で賞金1000万円獲得も…主砲・吉田正失った

スポーツ報知
三塁打を放ち、足を痛めた吉田正(中)は、抱えられベンチに戻る(カメラ・義村 治子)

◆日本生命セ・パ交流戦 阪神3―3オリックス=延長12回規定により引き分け=(21日・甲子園)

 日本生命セ・パ交流戦は残り1試合が行われ、全日程が終了した。オリックスは阪神との“関西ダービー”で延長12回引き分け、ヤクルトに次ぐ2位の座を守った。すでに9年連続の勝ち越しを決めているパ・リーグで最高勝率チームとなり、賞金1000万円を獲得したが、主砲の吉田正が8回の走塁で右足首を痛め、負傷交代するアクシデントに見舞われた。

 オリックスは手放しでは喜べない1000万円ゲットだった。ベンチが凍りついたのは同点の8回2死二塁だ。吉田正が右翼手・糸井の頭上を越す強烈な打球を放つと一気に二塁を蹴り、三塁を踏んだ際に右足首を負傷した。

 転倒して、はいつくばるように三塁へ手から戻った。風岡内野守備走塁コーチらに両脇を抱えられながらベンチへ。車いすに乗せられて試合中に球場を離れると、大阪市内の病院でレントゲン検査、MRI(磁気共鳴画像)検査を受け、て「右足関節捻挫グレード1」と診断された。

 一時は勝ち越しとなる三塁打を放った4番打者の負傷に、福良監督は表情を曇らせた。「心配ですね。去年みたいに4番がいなくなることはやめたい」。長期離脱の可能性は低いが、リーグ戦が再開される22日のソフトバンク戦(ほっと神戸)以降については状態を見極めて出場を判断する。

 ここまでチーム唯一の全試合出場で打率3割1分5厘、10本塁打、39打点。最終戦で2安打1打点をマークした交流戦は打率3割9分7厘で3位に浮上し、3本塁打、10打点と中軸として十分な結果を残した。勝ち越したパ・リーグの勝率1位から選出されるMVPの筆頭候補。最後にアクシデントが待っていた。

 ただ、チームは交流戦11勝6敗1分けと大きく勝ち越して、賞金1000万円をつかんだ。18日に大阪府北部で大規模な地震が発生。オリックスの選手会は本拠地・京セラDで開催される24日のソフトバンク戦で募金する予定だ。その前に大阪に明るいニュースを届けることができた。22日からはAクラスをかけソフトバンクと激突。福良監督が「一つ一つ勝っていくだけ」と話すように、余韻や感慨に浸ることなく進むしかない。(原島 海)

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