【ロッテ】福浦、首痛も何の 通算2000安打へ王手

スポーツ報知
7回、福浦が安打を放ち、「FUKU METER」が1999になった(左は小坂コーチ=カメラ・川口 浩)

◆ロッテ4―7西武(21日・ZOZOマリン)

 地鳴りのような歓声がマリンの夜空にこだました。ロッテ・福浦がプロ野球史上52人目の通算2000安打へ王手をかけた。4―7の7回先頭で菊池の直球を振り抜いた。打球は三遊間を破り、1999回目の「H」ランプをスコアボードにともした。カクテル光線を浴びたベテランは「飛んだところがよかった」と頬を緩ませた。

 ついにここまで来た。5月中旬には疲労により、残り25安打のところで出場選手登録を抹消された。今季中の達成が危ぶまれたが、交流戦で復帰した際には「諦めたらそこで終わり。諦めないよ」と誓い、再びバットを握った。

 9日の西武戦(メットライフ)で首痛を再発。空振りをすれば患部に痛みが走る満身創痍(そうい)の状態だ。「大丈夫。ここで辞めるなんて言えないでしょう」と、プロ根性を奮い立たせてグラウンドで戦い続ける。

 これまでチームは05、10年と日本一をつかんだが、敵地での達成だったことを踏まえ、「マリンでは胴上げもしたことないし、ビールかけもしたことがない。その思いも強いですし、やはり地元というのもある。千葉で達成できたら最高です」と、慣れ親しんだ場所で金字塔を打ち立てることを心に決めている。

 9回2死の最終打席では空振り三振に倒れ、「今日見に来てくれたファンの前で打ちたかった」と悔しがった。「また、あした気持ちを切り替えて。勝って決めたい」。あと1本。“幕張の安打製造機”がいよいよ、歓喜の瞬間を迎える。(長井 毅)

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