【阪神】矢野2軍監督、新監督要請を受諾へ「社長の誠意は感じている」

スポーツ報知

 次期監督の就任要請に態度を保留していた阪神・矢野燿大2軍監督(49)は14日、兵庫県内で取材に応じ、15日に結論を出すことを明かした。電撃辞任に追い込まれた金本知憲監督(50)の意志を引き継ぐため、受諾する可能性が強い。「そこ(金本路線を継承)も、思いがすごくある。きれい事になったりするから、自分の胸の内にとどめときたいんだけど」と話した。

 フェニックス・リーグで滞在中の宮崎市内のホテルで、13日に揚塩健治球団社長(57)から正式要請を受けた。朝一番の航空便で帰阪する際には、「全然、寝られへん」と疲れた表情。兵庫・西宮市内の自宅に戻り、家族と相談した後、同市内の球団事務所で2度目の会談に臨んだ。

 約1時間の交渉では、具体的な契約年数と、金本監督の退団の経緯についての説明と謝罪があった。「全部、納得というわけにはいかないし、どうこう言えるところじゃない部分もあるけど、社長のやってほしいという誠意は感じている」と、辞任勧告に近い形で盟友が去ることに複雑な思いを抱いているものの、球団側の対応にもある程度の理解を示した。

 交渉役の揚塩社長は、「いろんなことを悩んでおられると思います。何とかいい答えをお待ちする」と、神妙な表情。新オーナーに内定している阪神電鉄・藤原崇起会長(66)も、「十分に(納得するまで)消化していただいて。待たな、仕方がないですね」と兵庫県内で取材に応じ、状況次第では直接出馬も辞さない姿勢を示した。

 17年ぶりの最下位からの立て直しを担う大役。ファームを日本一に導いた男が今日、熟考を重ねて虎のために決断する。

矢野氏に聞く ―揚塩社長と2度目の話し合いを行った。

 「最終決定は明日まで待っていただく。考える時間も欲しいというのと、球団やチームのことを考えたら時間もない。明日にはちゃんと結論出しますということで、話してきた」

 ―家族に相談した。

 「いろんな意見はあるし、いいも悪いも両方ある。やっぱり大変な立場というか、仕事になるんで、どっちもあるのは正直なところ」

 ―球団は早く返事を欲しがっている。

 「あまりにも時間がなさ過ぎて。本当に大きな責任あるところやから、責任の重さと、この(急な)タイミングでどうすんのかなっていう。考えれば考えるほど難しい部分は出てきたりしていて」

 ―気持ち的に五分か?

 「どっちにしても期限を決めないと、決められないと思って」

 ―タイガースを助けたい?

 「金本監督とやってきた時もその気持ちで戻ってきてるし、それはもちろん今でもあるんだけど…」

 ―今、引き受けるのは得策でない?

 「そこまであんまり考えてなかったけど、思い通りにいかない中でやる形にも絶対なるし…」

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