【楽天】銀次「震災のことは、一生忘れてはいけない」東北の代表として発信続ける

スポーツ報知
沖縄キャンプ中にインタビューに応じた銀次(カメラ・頓所美代子)

 楽天の銀次内野手(31)が5日までにスポーツ報知のインタビューに応じた。今季は野球人生で初めてキャプテンの大役を担う。東北に本拠地を置くチームの一員として、東日本大震災から8度目を迎える「3・11」への思いを明かした。また、主将を務める決意も語った。(取材、構成・高橋 宏磁)

 ―今年も3月11日がやってくる。

 「震災のことは、一生忘れてはいけない。東北の代表として、震災について発信していかないと、みんな忘れがちになってしまう。3月11日、のたった1日だけではない。少しずつでも発信し続けたい。新人選手は分からないと思うけど、やはり被災地のチーム。心のどこかにそれを置いて野球をやって欲しい」

 ―キャンプ中、主将としてチームに感じた印象は?

 「チームとしては、みんな明るくやっている。平石監督がテーマの一つに掲げた、元気に明るくやるというのは出来ている。ただ、若手がもっと元気を出してくれてもいい」

 ―最も記憶に残っている主将とは?

 「(昨年まで主将だった)嶋基宏ですね。すごいリーダーだと思う。常に野球のことを考えながら、常にチームのこと、全員のことを考えていた。そして、自分のこともしっかりやった上で、チームをまとめていた。今になって、嶋さんがどれほど大変だったか分かる」

 ―主将として気をつけていることは?

 「自分の一つの行動で、全員が良くもなれば、悪くもなる。当然、難しさはあります。プレーに対しても、私生活に対しても。たった一つの行動で信頼を失うこともある。そうならないように気をつけています。そして、その中で選手としても成績を残さないといけない」

 「毎日が勉強ですね。今日、この選手の調子はどうなんだろうって気を配っている。でも、主将を務めることが、必ず自分の成長につながると信じてやっています」

 ―今季の目標について?

 「ヒットを打つこと。やっぱりホームランバッターじゃないんで。最低でも3割は打ちたい」

 ―調子のバロメーターは?

 「ヒットを打てる時は、打席で構えた瞬間に打てると分かる。そう思えるかどうかがですね。しっかり体を使って、誰もいないところにボールを落とす。きれいなヒットを打とうとは思っていない。ボードに『H』がついたら、自分の勝ちだと思っています」

 ―過去に一番、影響を受けた人物は?

 「平石監督ですね。打撃コーチ時代から、ずっと自分のことを見てくれた。本当に細かな部分までよく見て下さっている。試合中の心境から、打席に入った時の心境まで。細かいところをすごく見てくれている。平石さんに(主将を)任命されたので、本当に一生懸命やろうと思う」

 ―体調面でどんなことを気をつけている?

 「30歳を過ぎたぐらいから、体の事を気にするようになりました。今、心がけているのは、たんぱく質をしっかり取ること。1日、ゆで卵の白身の部分を5~6個は食べている。トレーニングに関しても、すごく気にしている。良くなるために、パワーアップするためにやっている」

 ◆銀次(ぎんじ) 1988年2月24日、岩手県生まれ。31歳。盛岡中央高から05年高校生ドラフト3巡目で捕手として楽天入団。09年オフに内野手転向。12年に1軍に定着すると、13年は打率3割1分7厘と日本一に貢献し、14年には三塁のベストナインを獲得。銀次は登録名で、本名は赤見内(あかみない)銀次。174センチ、78キロ。右投左打。家族は夫人と2男1女。

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