【楽天】辰己適時打!マルチで平石監督は外野手争い「うれしい悩み」

スポーツ報知

◆オープン戦 中日4―3楽天(23日・ナゴヤドーム)

 楽天は23日、オープン戦で中日と対戦(ナゴヤD)した。3―4で敗れたが、「9番・右翼」で先発したドラフト1位ルーキー・辰己涼介外野手(22)=立命大=が3打数2安打1打点と猛アピールした。平石洋介監督(38)はドラ1ルーキーを高く評価し、外野手争いについては「うれしい悩み」と語った。開幕前の最後の実戦となる中日とのオープン戦(24日、ナゴヤD)では誰がアピールするのか。目が離せない展開となった。

 自然と体が反応した。0―0で迎えた3回1死二塁。初球だった。山井が投じたスライダーを辰己のバットがとらえた。右中間へ鋭い打球を放つと、快足を飛ばす。隙のない走塁で二塁を陥れた。辰己は「走攻守、隙のないようにやろうと思っています。すごく良かった」と手応えをにじませた。

 キャンプ序盤から激しい外野手争いを続けてきた中で、期待のルーキーが複数安打。開幕直前に確かな存在感を示した。平石監督は「非常に内容が良かったですね。(左飛に終わった)最後の打席も、ものすごく価値がある」とたたえた。

 一方、「6番・左翼」で先発したオコエ瑠偉外野手(21)は4打数ノーヒット。オープン戦は13試合に出場し打率2割2分7厘だったが、指揮官は、一定の評価を与えた。快足に加え、2本塁打をマークした長打力も魅力だ。

 現状、外野で確定と言えるのは島内宏明外野手(29)だけ。台湾遠征中の1日に右足首を捻挫した昨年の新人王・田中和基外野手(24)は、21日に実戦復帰したばかり。残りの「2枠」を田中、オコエ、辰己らで争う。田中がリードしている形だが、平石監督は「うれしい悩み」と語った。

 29日のロッテとの開幕戦(ZOZO)まで、1週間を切った。残された実戦は24日の中日戦のみ。オコエは「マスコミは僕と辰己先輩の争いだと書いているけど、どこでも行ける準備はしている」と気合をみなぎらせた。「開幕前の最後の試合でアピールしたい」と辰己。最後に笑うのは誰か。犬鷲軍団の外野手争いが、熱い。(高橋 宏磁)

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