大野名人、初防衛…第48回報知キス釣り選手権・名人戦

2017年9月7日7時0分  スポーツ報知
  • 同門対決を制して初防衛に成功した大野名人

 「第48回報知キス釣り選手権・名人戦」は3日、鳥取・弓ケ浜海岸(境港市)で行われた。鳥取、徳島両予選の代表、昨年大会上位のシード選手、歴代の選手権覇者や名人ら49人が参加。選手権は、元名人(第39~43期)の西向雅之選手(40)=石川鱚酔会=が9年ぶり2度目の優勝。続いて行われた名人戦では、大野正浩名人(39)=北陸アカシアサーフ、石川鱚酔会=が“同門対決”を制して初防衛に成功。2期連続の名人位を獲得した。

 安堵(あんど)の笑みが、青空の下で輝いた。2時間の熱戦を終えた、大野名人。「西向くんの追い上げがすごくて心が折れそうになったけど、終盤の3連でホッとした。沖に魚が居なかったことで救われた」。初防衛に成功した喜びを笑顔でかみしめた。

 スタートダッシュで勝利を引き寄せた。1投目で3連、4投目でも5連。開始25分で西向選手に6尾差をつけた。8尾リードで折り返した後半、6尾対9尾と詰め寄られたが結局、5尾差でフィニッシュ。序盤の貯金が最後まで効いた。

 プラン通りの試合ではなかった。ジャンケンで勝ち、沖に向かって左のエリアを選択。「右の方が釣れるのは分かっていた。先に左でしのいで、右で釣るつもりだった」。勝負をかけた後半、濁った潮が流れてきた影響で、居るはずの場所にキスが居なかった。「偶然ピンギスが掛かって、ここで勝負しようと思った」。澄んだ潮が入ってきていた左端のポイントを重点的に攻めた。わずかなチャンスを見逃さなかった。

 磨き上げたスタイルを貫き通した。「今日はギリギリ、発泡オモリが使えた」。5メートルを超える風が吹き、波もある難条件。「5センチぐらいのキスのアタリでも分かる。キスの居場所がはっきり分かるから、そこをじっくり攻められる」。感度の良い発泡オモリを駆使して2~3色(1色は25メートル)を狙い撃ち。仕掛けが絡みやすくなる悪条件でも、信頼を寄せるアイテムだけは手放さなかった。

 西向選手とは同郷で、所属クラブも同じ石川鱚酔会。「向こうの方が先輩なので背中を見ながら頑張ってきた。一番、やりたくない相手で一番、負けたくない相手」と良きライバルであることを認める。「来年の名人戦に備えて、仕掛けを工夫して遠投もできるようにしたい」。“先輩”が5期君臨した頂点の座は、誰にも渡さないつもりだ。(小谷 竜一)

 念願の返り咲きに届かなかった。「こんな楽しい試合はない。まあ、何とか恥をかかずにすんだかな」。通算7度目の名人戦を終えた西向選手は、すがすがしい表情で激闘を振り返った。

 遠投に勝負をかけた。選手権の2回戦では右端の釣り座を確保。「一番、波がザワザワしている場所だったから」。手前を釣るのが困難な場所をあえて選び、退路を断った。6色半~7色を狙い、1投目から3連。9年ぶりの栄冠を手にした。名人戦でも遠投を試みたが「3投目で居ないと分かった」。攻め方を変えるまでに費やした時間の分、大野名人との差が開いた。

 元名人の言葉で心に火がついた。「見る阿呆(あほう)よりもやる阿呆やぞ」。名人位陥落後、第12期名人の瀬尾捷征選手(徳島鱗友サーフ)から掛けられた言葉だ。「名人になれようがなれまいが、また名人戦を目指して頑張りたい」。最高の舞台で戦うために何度でも挑戦し続ける。(竜)

 準優勝・樋口憲治選手「数釣りの大会は初めて出たけど、思っていたより好成績を残せた。2回戦では途中から6色より手前を狙った。速く仕掛けをさびくことで外道をかわして、通りがかったキスの群れを釣った」

 3位・塩崎賢選手「沖にキスが居るのが分かったので、ハリ数を8本から最終的には4本まで減らして5色より遠くを狙った。いい釣りができていたから、いけるかなとは思ったけど西向選手が一枚上だった」

 野村道雄・競技委員長「水潮気味でフグなど外道が多くて釣りにくい条件だったが、決勝戦では西向選手が16尾という好釣果を出してくれた。最長寸も27・1センチと良型が釣れ、楽しめたんじゃないかと思う」

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