ひとアジ違う釣り納め 知る人ぞ知る“ブランド魚”…内房・保田港

スポーツ報知
2尾掛けで上がった30センチ級のアジ(弥生丸で)

 毎年この時期に釣り人が気になるのは「釣り納め」。何を釣ろうかと迷っている人にオススメなのが、アジだろう。関東周辺で今、一番手堅い釣りもの。内房・保田港の報知指定・弥生丸では、30センチ前後の良型主体で、トップは60尾を記録している。そのほかにマダイやイナダ、イシダイなども交じるとあって、五目釣りが楽しめる。一年の締めくくりにはピッタリだ。

 横須賀・走水沖で釣れる大型アジに内房・金谷沖の金アジと東京湾にはブランドになったアジはいるが、それらに匹敵するといわれるのが、弥生丸が狙う保田沖で釣れるアジだ。「脂が乗ってうまい」と評判で、知る人ぞ知るブランド魚といえる。

 保田沖の海底には大小の根がある。石やブロックなども漁礁として沈められている。これらにアジの餌となるエビや小魚がすみ着いた。餌が豊富なため、アジは回遊せずに居着いている。おかげで身に脂がたっぷりと乗っているというわけだ。

 弥生丸が狙っているポイントは、保田港から10分ほどの保田沖水深80メートル前後。普通のアジ釣りなら、タナは底から2~3メートル上だが、保田沖では底から5~6メートルのタナを狙っている。「根の周りを狙っているので、底近くを釣っていると、根掛かりばかりしてしまう危険性があるんです」と網代竜弥船長(42)は説明する。

 ここで食うアジはいずれも30センチ前後。そして丸々と太っている。弥生丸に通う常連たちも「このアジを釣りたいから保田まで来るんだ」と断言するほど。型がいいだけあって、引きも強い。ククッとアタリがあってからリールを巻き始めると、サバのような強烈な引きをみせることもある。弥生丸ではハリスには3号をすすめている。太いハリスだろうと関係なく、食いはいい。今月4日にトップ60尾を記録、13日にも多い人が56尾を上げている。

 ハリスを3号にする理由は、もうひとつある。様々な魚が食ってくるからだ。1キロ前後のマダイをはじめ、イナダやイシダイ、大サバ、クロムツなどが釣れる。クーラーは色とりどりの魚でにぎやかになる。

 まだ水温が18~19度で例年より1~2度高いため、アジの活性は高い。網代船長は「群れも多いので、しばらくアジは食い続きそう。高い水温が続けば、イナダやイシダイもまだ釣れそうです」と見ている。(高田 典孝)

 ◆めも アジ釣りの近況、乗合船は保田港弥生丸(TEL0470・55・0747)。乗合船は午前6時30分出船。料金は餌、氷付きで9000円。希望で午後船も出る。

 このほか以下の船宿でも、乗合船を出す。

 羽田伝寿丸(TEL03・3744・5266)

 金沢八景弁天屋(TEL045・701・9061)

 走水港関義丸(TEL046・841・7154)

 片瀬港島きち丸(TEL0466・25・9642)

 茅ケ崎港ちがさき丸(TEL0467・86・1157)

 勝浦港勝丸(TEL0470・73・0483)ではリレー船で狙う。伊東港はるひら丸(TEL0557・37・4250)は仕立船で出る。

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