キンメ、クロムツが好調…逗子・小坪港

スポーツ報知
30センチオーバーの良型を2尾掛けで上げた伊藤さん(太郎丸で)

 相模湾で“海の赤い宝石”と呼ばれるキンメダイや“黒いダイヤ”と言われるクロムツが好調に釣れている。逗子・小坪港の報知指定・太郎丸の乗合船で相模湾へ繰り出すと、一級ポイントの沖ノ瀬へと船を進めた。水深300メートル超えの深場から40センチ級のキンメや、40センチオーバーのクロムツが次々と姿を現した。

 「前の人からどうぞ。水深340メートルです」高橋良至船長(51)の合図で釣り人たちは、順番に仕掛けを投入していった。右舷船尾に釣り座を構えた足立区の伊藤慶郎さん(57)は、この日が今年の初釣り。竿先がグングンと揺れた。キンメのアタリだ。キンメは水圧の変化に強い。巻き上げ途中も強い引きは続いた。ダークブルーの海から赤く輝くキンメが上がってきた。30センチ超えの良型キンメの2尾掛けだ。「とりあえず型を見たので良かったです」と今年最初の獲物を喜んだ。

 左舷胴の間で釣る秦野市の白柳賀子さんは、太郎丸でタックルを借りて狙った。開始から順調に40センチ級のキンメや良型クロムツを上げた。中盤にはクンクンと引くアタリに、1メートル間隔でゆっくりと5、6回巻き上げ、追い食いを誘うと、見事にキンメを4尾掛けで上げた。「4尾も掛けられたとは思わなかったですよ」と笑顔がこぼれた。

 深場の根魚五目釣りでは、専用のタックルが必要だ。しかし、最近ではキハダ用のものを使う人が増えている。横浜市の青木薫さん(50)もその一人。ゴン、ゴンと強い引きがキハダ竿を叩き続けた。幹糸をたぐると水面下には暗褐色の魚影が見えた。40センチオーバーのクロムツが2尾掛けで上がった。「キハダ用だと深場釣りには少し柔らかいかな。でも良型は良く引くね」と言う。

 太郎丸の乗合船では、昨年12月30日にキンメのトップ27尾を記録。サイズは44センチと良型も交じった。連日のように多い人で20~30尾の釣果を上げている。クロムツの食いもよく、1月8日には33~45センチのクロムツが3~22尾釣れた。

 高橋船長は「キンメやクロムツの反応は広範囲にある。潮が安定すれば、数釣りは有望だ」と見ている。深場の根魚五目釣りは、キンメやクロムツ以外にもアコウやメダイ、スミヤキ、シロムツなどが交じる。どんな高級魚が釣れるか、福袋のような楽しみもある。(田中 清)

 ◆めも キンメやクロムツなど根魚釣りの近況、乗合船は小坪港太郎丸(TEL0467・22・7662)。乗合船は午前6時集合、同6時30分出船。料金は餌、氷つきで1万1500円。乗船は事前予約が必要。深場用の竿と電動リールのレンタルセットは2000円。仕掛けは1組1000円。

 このほか、以下の船宿からも乗合船が出る。

 千田港三喜丸(TEL0470・43・8293)

 あぶずり港長三朗丸(TEL090・3349・4882)

 茅ケ崎港ちがさき丸(TEL0467・86・1157)

 早川港平安丸(TEL0465・22・0676)

 網代港森竜丸(TEL0557・68・1477)

 稲取港定栄丸(TEL0557・95・2460)

 須崎港ほうえい丸(TEL0558・22・1047)

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