マダイの季節到来、2キロ超え良型も 水温上昇で新しい群れ…茨城・磯崎沖

スポーツ報知
開始早々に掛けたマダイを手に笑顔の細谷幸男さん(昭栄丸で)

 茨城・磯崎沖では、一つテンヤでマダイのほか多彩な魚を狙うことができる。大洗港の報知指定・昭栄丸の乗合船では、マダイのトップは10尾前後だが、2キロ超えの良型も上がっている。このほかハナダイや良型の沖メバル、黒メバルも竿を絞ってくる。これから水温の上昇が始まり、マダイの新しい群れが入る季節がやってくる。

 大洗港から出て約30分、磯崎沖に船を進めると、近隣の港から出た船が広い範囲に浮かんでいた。小野瀬茂船長(55)の「水深30メートル。始めてください」の声で釣り人は一斉にテンヤ仕掛けを海底へ向け投入した。

 まずは、右舷胴の間で竿を出していた茨城町の細谷幸男さん(57)が0・4キロほどのマダイを上げた。「底付近でアタリが来ましたが、小さく食い込んだようなので合わせを入れました」と最初の1尾に笑顔を見せた。

 ところが、取材日は春の嵐の通過直後とあって水色が悪く、水温も15度から13度に下がり、マダイの活性が下がってしまった。笠間市の国井久夫さん(66)の竿に良型を思わせる引きがあったものの、上がってきたのは30センチ前後のハナダイだった。「餌は取られるが食いが浅い。誘わないと食わない。こんな日は手返し良くやらないとね」と粘り強く釣っていた。

 午前9時を過ぎたところで小野瀬船長から「根周りへ移動します。メバルも狙いましょう」と提案。マダイが食わなければ沖メバルや黒メバル、カサゴなどを狙うことができる。これが磯崎沖の魅力だ。

 左舷船首に席を構えた越谷市の森嘉大さん(66)は、3・6メートルの中通し竿に自製の8本バリの胴突き仕掛けを結んだ。エビとサバの切り身を交互に付けて仕掛けを投入。タナを底すれすれに取ると、ギュンギュンと竿先が海面近くまで引き込まれた。追い食いを待ち、さらに竿が揺れる。引き上げると沖メバル4尾とカサゴ1尾の5尾掛けを達成。「この釣りは多点掛けが楽しいね」と話す。森さんは沖メバルと黒メバルを合計14尾を上げ、カサゴやユメカサゴなどもクーラーボックスに収めた。

 昭栄丸では、3月24日にマダイ0・2~0・7キロを1~11尾を記録した。25日には2・7キロの良型が食ってトップ10尾。4月4日もトップ8尾をマークした。この日も釣れたハナダイや黒メバルのほか、イナダやアイナメなど多彩な魚が交じる。小野瀬船長は「潮が変わり、水温がまた15度台で安定すれば、マダイは活発に餌を食い出します。春の新しい群れが入るのも楽しみですね」とこれからに期待している。(田中 清)

 ◆一つテンヤのマダイ釣りタックル

 ▽竿…2・5メートル前後で専用のものが向く
 ▽リール…小型スピニング。小型両軸型でも可(ドラグ性能の良いものが向く)
 ▽道糸…PE0・6~1号(道糸は強度確認を。キズや毛羽立ちなどがあると切れやすくなるので切り捨てておく)
 ▽リーダー…2~3号5メートル
 ▽テンヤ(カブラ)…8~10号
 ▽餌…生きたサルエビや冷凍エビ。

 ◆めも マダイ釣りの近況、問い合わせは、大洗港昭栄丸(TEL029―267―5396)。乗合船は午前4時30分集合。料金は生きエビ餌(状況により冷凍)、氷付きで1万円。

 このほかマダイ乗合船は以下の船宿からも出る。

 日立久慈港大さん弘漁丸 TEL0294―52―3504

 那珂湊港源丸 TEL029―265―7718

 鹿島港植田丸 TEL0299―82―3773

 外川港大盛丸 TEL0479―23―3362

 飯岡港太幸丸 TEL0479―63―1902

 大原港松栄丸 TEL0470―62―0571

 太海港聡丸 TEL04―7092―0505※午後船

 保田港弥生丸 TEL0470―55―0747

 金沢八景弁天屋 TEL045―701―9061

 腰越港孝太郎丸 TEL0467―31―1344

 茅ケ崎港ちがさき丸 TEL0467―86―1157

 早川港平安丸 TEL0465―22―0676

 古宇港吉田丸 TEL055―942―2565

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