カマス、仰天58尾…湘南・二宮沖

スポーツ報知
40センチ級の大型カマスを手にする森脇さん(平安丸で)

 湘南・二宮沖でカマスが好調だ。早川港の報知指定・平安丸では、引っ掛け仕掛けで水深120~170メートルの魚群を狙い撃ち。8日に38~47尾を記録、その後21日にはトップ58二宮沖尾と大釣りをしている。海況が良ければ少ない人でも10~30尾釣れている。シーズンはそろそろ終盤を迎えているが、誰にでも良型主体で釣りが楽しめる。

 カマスの引っ掛け釣りが好調との情報を聞きつけて平安丸に出掛けた。二宮沖に船を進めた小林哲郎船長(38)は、群れの上に船を止めると、反応の出ている水深を逐一マイクで伝える。序盤からポツポツと掛かっていたが、終盤にさしかかると、船内ではダブルヒットや連続ヒットの入れ掛かりが始まった。

 リールのスプールに親指を添え、テンションを少し掛けながら、仕掛けを落としていく。水深130メートル前後でラインがフワっと一瞬緩み、ブルブルと引きに変わった。カマスが掛かった合図だ。竿を手に持ち、身切れしないように中速で巻き上げると35センチ級が上がってきた。次の投入ではカマスの泳層に入ると、同時に竿先がバタバタと揺れ、強い引きが竿を曲げた。暴れ方からサバと判断、高速で巻き上げたが、水面に出てきたのは42センチの丸々とした大型カマス。ハリが背に掛かっていたのだから、引きが強い訳だ。

 左舷船尾では、三鷹市の森脇雅司さん(48)が、オモリの下に掛けバリをヨリモドシで結ぶ自作の仕掛けで狙っていた。この日トップの18尾を釣り上げた。「今シーズンは良型が多いですね。大型はあぶりの刺し身にすると皮目の脂がうまいからね」と調理法も披露してくれた。

 葛飾区の山内聡さん(42)は、竿と電動リールを新調して乗船した。2尾掛けを含め5尾連続で掛けるなど数を伸ばした。「当たり竿ですね」と話しかけると「実に楽しいね」と笑顔。一緒に竿を出す府中市の佐渡大輔さん(45)も連続で掛けた。「朝からこのペースなら50尾はいったのにね」と終盤の追い込みにほっとした表情を見せた。

 平安丸では4月に入り乗合船を開始した。8日には28~43センチを38~47尾、14日には25~43尾を記録。21日にはトップ58尾と大釣りしている。カマスは相模湾に春の濁り潮が入ってくると、浅場に群れがやってくるが、そろそろ終盤。小林船長は「群れの反応が見えなくなるとカマスのシーズンが終了し、次の釣り物であるムギイカの季節が来ます。また楽しみが増えますね」と見ている。(田中 清)

 ◆めも カマス釣りの近況、乗合船は早川港平安丸(TEL0465・22・0676)。乗合船は午前6時30分出船。料金は(餌釣りはサバの切り身餌付き)、氷付きで9000円。船宿の掛けバリ仕掛け1組500円。駐車場あり。

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