南・鈴木ペアが雪辱V…「2018年度がまかつ へらぶなチーム対抗戦西日本大会」

スポーツ報知
表彰台に上がった(左から)準優勝の猪飼選手と石原選手、優勝の鈴木選手と南選手、3位の中村選手と前山選手

 「2018年度がまかつ へらぶなチーム対抗戦西日本大会」(主催・(株)がまかつ)が4月29日、滋賀・甲賀市の甲南へらの池で開催された。81組162人が参加。各ペアが2つのエリアに分かれ1、2回戦(各3時間)を行い、2人の合計重量で審査。1回戦でトップに立った南治孝選手(62)=川西市=と鈴木千秋選手(57)=大津市=のチームが2回戦も手堅くまとめて逃げ切り、優勝を飾った。

 見事にリベンジした。昨年、1回戦で上位につけながら伸び悩み、6位に終わった南・鈴木ペア。責任を痛感していたのは鈴木選手だ。「2回戦で5枚しか釣れず、足を引っ張ってしまった」。コンビを組む南選手は実績十分、この大会でも優勝経験がある。“自分が頑張れば”の思いは強かった。「10キロずつ釣るというノルマをクリアしようと。とにかく穴をあけないように…」

 爆釣はいらない。安定した釣果を挙げるために得意のチョーチン釣りに徹した。甲南へらの池はホーム。この日は朝から活性が高く、釣り合いになると感じた。「一枚一枚、確実に」と集中。スレや空アタリを避けるために仕掛けを張った状態にすることを心掛けたという。1、2回戦とも10キロ超え。表彰台の真ん中で「南さんに選んでもらってよかった」と満面の笑みだ。

 その南選手はさすがの釣技。両グルテンの宙釣りで15尺を巧みに操り、次々に良型をものにしていった。「朝は17枚で9・8キロ。昼からは13枚で9キロ。1枚は47~48センチで2キロほどあった。それに助けられた」。2位との差は2・3キロ。確かに大きな1枚だった。

 ヘラブナ釣り歴40年。15年ほど前から夫婦で一緒に釣るようになった。今回は郁子夫人も選手として出場。2回戦では向かい合わせだった。「今度はペアで?」には笑って首を振ったが、2度目のVは夫の威厳を示すには十分だったろう。

 NHC(日本へらぶなクラブ)の懇親会で知り合い、7~8年という南・鈴木ペア。2度の出場で6位と優勝は名コンビといっていい。この日は気温25度を超える夏日だったが、計6時間の戦いにも2人は疲れを見せず涼しい顔。“アラカン”パワーを見せつけた。(深尾 卓司)

 ◆南選手の仕掛けと餌 ▽竿=「がまへら飛翔天」(がまかつ)15尺▽ウキ=グラスムクトップ▽道糸=0・8号▽ハリス=0・5号上58センチ下75センチ▽ハリ=上下とも「だんごマスター」(がまかつ)5号▽餌(単位cc)=マルキユー「新べらグルテン」50と「わたグル」50、水90~110。

 ◆鈴木選手の仕掛けと餌 ▽竿=7尺▽ウキ=グラスムクトップ▽道糸=1号▽ハリス=0・6号上8センチ、下40~50センチ▽ハリ=上「ヘラ角ひねり」8号、下「改良ヤラズ」(ともにがまかつ)3号▽バラケ餌(単位cc)=マルキユー「粒戦」100、「とろスイミー」50、「セットガン」100、水200に「セット専用バラケ」100、「凄麩」100、「軽麩」100▽クワセ餌=ウドン。

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