引きグイグイ！メバル２８・５センチ

　梅雨にかけて旬を迎えるメバル。食味がよく、目が愛らしい。引きも２５センチ以上になると糸鳴りがするほど強く、尺クラスには「これがメバルか」と驚かされる。岡山・下津井沖の磯に５日、出掛けた。

　午後６時半に東下津井港を出船。この日、水島港の午後の干潮は午後８時２分で、潮位が５１センチと低かった。通常は上がれない沈み磯を狙い、鍋島沖の通称「イカダの西」へ。

　この時期は磯に藻が生えており、シモリやハエ根も点在。根掛かりしにくい１本バリのリグを選択した。

　満ち潮が動きだすと、北からの当て潮になった。北端に移動して２３センチ級を１尾ヒットさせた。

　わき上がるほどの強い潮になった。船着きに戻ると、本流が鍋島方向に流れていた。それに伴い南から半転流ができていたので、合流する筋を狙った。

　リグを鍋島方向にキャスト。少し流すと、合流点で急にリグの流れが遅くなった。竿を立て、ラインのたるみを取ってからリトリーブ。ウキは潜って見えない。重みを感じる速さでリールを巻いた。

　手応えが少し軽くなった瞬間にフッとテンションが抜けた。「来た！」。合わせるとズンと衝撃。時々、ドラグを鳴らした魚は２５センチ級の本命だった。

　潮位が上がると流速と角度が変わってきた。南側の４０メートルほど沖に半転流の当て潮が発生。ウキを「超トビコン」に交換してフルキャストした。リールを巻き始めると、いきなりググーンと竿先を引き込まれた。合わせるとドスンとした重量感。「大物だ」。魚はグイグイ左右に底にと走った。途中で藻に入られたが、ラインテンションを保ったまま待っていると出てきた。ハラハラさせてくれたメバルは、予想通り２８・５センチの大物だった。

　午後１１時の納竿までアタリは続き、釣果は１８～２８・５センチのメバル１４尾。今後は数、型ともさらに期待できる。“夜遊び”の回数が増えそうだ。

　問い合わせは「渡船　たい公望」（ＴＥＬ０８６・４７９・９５８１）へ。渡船料金はエリアによって異なり、今回は１人３０００円。（報知ＡＰＧ・矢部　卓）