アユ解禁、半日で46尾…静岡・興津川

スポーツ報知
掛けたアユをタモ網でキャッチする(静岡・興津川で)

 アユ釣りの季節がやってきた! 20日、静岡・興津川と狩野川で解禁になり、多くの釣り人でにぎわった。興津川は朝方の冷え込みで追いは鈍かったものの、午前10時ごろから好転、半日で46尾を記録した人もいた。一方、狩野川はポイントによって釣果の差が大きかった。本流・嵯峨沢橋で竿を出した報知APCの岡部利雄さんは8尾に終わったが、支流・大見川の小川橋では76尾の大釣りをした人もいた。6月1日には過去最高の天然遡上(そじょう)数を記録した神奈川・相模川や栃木・那珂川で解禁になり、アユ釣りシーズンは最盛期を迎える。

 関東・東海の主な河川の中でひと足先に開幕した興津川。解禁日には、1500人(漁協組調べ)の釣り人が押し寄せた。ところが未明から冷たい風が吹き、水温が低下。朝方はアユの追いが鈍かった。好ポイントの一つ、上流の西里にある山びこ橋上下流では、釣果が伸びずに早々に移動する釣り人が目立った。しかし、夕方まで粘った静岡・函南町の櫻井祥さん(47)は、10~16センチを29尾釣った。「午前10時ごろから追いが良くなった。瀬の中にある石の裏にアユがついていた。解禁で魚に会えて良かった」と笑顔を見せた。

 中流域の高瀬では、静岡市清水区の鈴木喬雄さん(80)が午前中だけで27尾。サイズは15~16センチ級も交じっていたが、おおむね10~12センチといったところ。「アユは群れで固まっている。天然魚はまだ小さい」と言いながらも「解禁だから、魚が見られればいい」と満足げな表情を見せた。

 本流組が苦戦する中、支流の中河内川を狙ったFC大石の植田尚己さん(57)が10~17センチを46尾上げた。解禁日とあって周りに釣り人が多く、あまり動き回ることはできなかった。「1本のチャラ瀬だけを狙うしかなかったので、丹念に釣った」と言う。追いが良くなったのは「冷たい風が収まった9時ごろから。そこから入れ掛かりになった」。

 解禁日に釣れたアユは小ぶりが目立った。高瀬にあるオトリ店、さかなやの主人、望月啓志さん(80)は「4月に2回、大雨があったので、アカ付きが悪く成長に影響出たようだ」と見ている。しかし、魚影の濃さは十分だ。「天然魚が多い。遡上量は、数年ぶりの大量遡上に沸いた昨年の3倍という人もいる。晴天が続けば、アユは大きくなってどんどん追うようになる」と明るい見通しを語った。(高田 典孝)

 ◆めも 興津川のアユの近況、問い合わせは、さかなや(TEL054・395・2637)。日券(前売り)1500円。

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