夜ムギイカ、最高潮へ…古宇港・吉田丸

スポーツ報知
プラヅノに乗ったムギイカを掲げる高橋さん(吉田丸で)

 静岡・沼津の西浦沖で夜ムギイカ釣りが好調だ。古宇港の報知指定・吉田丸では、4月下旬から乗合船を開始した。日暮れから4時間ほど狙っている。今年はイカの群れが多く好釣果が出ており、5月2日にはトップ162杯の大釣りを記録。サイズは15~25センチを主体に、30センチオーバーのスルメ級も交じった。これから梅雨に向け、数釣りが狙える最盛期を迎える。

 ガッチリ乗った 午後6時過ぎ、航程10分で古宇沖の水深95メートルに到着。イカリを入れ船を係留すると夜釣りがスタートする。吉田澄夫船長(59)は辺りが暗くなると、集魚灯を点灯させた。まばゆい光で、イカの餌となる小魚を集めるためだ。しばらくすると吉田船長は「水深30メートルから50メートルにイワシの反応があります。反応の間を広く誘って下さい」と声をかけた。

 記者は、布巻スッテ3本にマグロの肉を巻きつけたスッテを加えたブランコ仕掛けで釣った。置き竿にしていた竿先がモゾモゾと引き込まれた。ゆっくりと上げると一番下に結んだ餌巻きスッテに25センチ級のムギイカがガッチリと乗っていた。イカが抱きついた所の餌は、ボロボロにかじられていた。スルメ級が増えれば、餌釣りでも十分楽しめそうだ。

 取材した日は、前半潮の流れが速く釣りにくかった。小田原市の高橋裕さん(65)は、初挑戦の電動直結仕掛けで狙っていたが、ブランコ仕掛けに替えた。1メートル落とすと1~2秒待つストップ&ゴーを繰り返す釣り方で、20センチ級を2杯連続で掛けた。「落として止めた時にグンと乗って来たよ。これが続くと数釣りができるね」と笑顔を見せた。

 手釣りで狙う函南町の小高貴司さん(55)も速い潮に手を焼いていたが、終了間際に潮の流れが緩むと約1時間で一気に数を伸ばした。仕掛けを落とすたびに15センチ級が次々に掛かり、この日トップの27杯を上げた。「手釣りのほうが、竿釣りよりも小さなアタリが取れるので、面白いんですよ」と話した。

 吉田丸では、4月28日に乗合船を開始。初日からトップ67杯を記録すると、5月2日は85~162杯と爆釣。11日にも85~110杯、21日も多い人で60杯と好釣果を連発している。型は15~20センチ級主体で30センチ級も交じった。吉田船長は「釣果を見ても今年はムギイカの群れは濃いです。毎年梅雨の時期が絶好期。6月下旬になるとスルメ級も増え、曇天や小雨、新月の夜など条件がそろえば、また100杯超えが期待できます」と自信を見せた。(田中 清)

 ◆めも 夜ムギイカの近況、乗合船は古宇港吉田丸(TEL055・942・2565、HPはQRコード参照)。乗合船は午後6時集合、沖上がりは同11時。料金は氷付き9500円。

 このほか以下の船宿でもイカ乗合船を出す。

 平潟港第3隆栄丸(TEL0293・46・2133)

 那珂湊港源丸(TEL029・265・7718)

 太海港聡丸(TEL04・7092・0505)

 栄ノ浦港早川丸(TEL0470・29・1095)

 長井港辰丸(TEL046・856・2778)

 あぶずり港長三朗丸(TEL090・3349・4882)

 片瀬港島きち丸(TEL0466・25・9642)

 茅ケ崎港ちがさき丸(TEL0467・86・1157)

 早川港平安丸(TEL0465・22・0676)

 真鶴港誠いち丸(TEL0465・68・2432)

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