イサキ祭り連日50尾…洲崎栄ノ浦港・早川丸

スポーツ報知
38センチの大型イサキを手にする吉川治喜さん(早川丸で)

 南房のイサキ釣りが梅雨に入り、佳境を迎えている。連日、多数の人が50尾を記録。洲崎栄ノ浦港の報知指定・早川丸の乗合船で港前の釣り場へと繰り出した。イサキの活性は高く、コマセをまくとすぐにアタリが出て、鋭い引きが楽しめた。サイズは25センチから30センチ級が主体だが、35センチ前後の大型も交じっている。

 各地で最盛期を迎えたイサキ。産卵を前に活発に餌を食い、栄養を蓄えているため、脂が乗っている。連日好釣果を出している南房・洲崎沖へ出かけた。

 「タナ23メートルです」。早川勝巳船長(63)のアナウンスで釣り開始だ。釣り場は港を出て5分ほどの近場だ。コマセをまき、食いを待つと、次の瞬間ゴツゴツと竿の胴まで曲げる強い引きが来た。メジナ? 大型ウマヅラ? 今までのイサキ釣りでは経験したことがない強いアタリだ。バラさないように中速で巻き上げる。水面下に現れたのは、今まで釣り上げてきたイサキより二回りは大きく見える。ハリス切れは怖いが、一気に抜き上げた。船内に取り込まれたイサキは、35センチのズッシリとした大型だった。

 右舷船尾に席をかまえた大和市の関水清一さん(75)は、イサキ釣り25年以上のベテラン。取材前日の午後船にも乗り、1泊2日で釣行を楽しんでいた。竿にもこだわりがあり、昨年新調したものはグラスソリッドの2・2メートル。6対4の胴調子のオーダーメイドだ。終始手持ちで誘い続け、追い食いを狙い、多点掛けで数を伸ばしていた。「この竿はためが効くので追い食いを待ってもバレにくいんです。手持ちだと大型の引きにも安心して対応できますからね」と話す。

 左舷胴の間に陣取る君津市の吉川治喜さん(77)は、コマセをまいた後、竿先を10センチ程度フワフワと動かし、誘いをかけた。この誘いが効果的なようで25~30センチ級を順調に上げていった。そして、中盤にはこの日最大の38センチを仕留めた。「餌を動かしてあげた方がゴツンと明確に食ってきますね。38センチの大型は引きましたよ」と笑顔を見せた。

 早川丸では、連日のように多くの人が50尾を記録している。型は25~30センチ級が主体で35センチ前後の大型も数交じっている。早川船長は「イサキは今が旬で、おいしい時期です。産卵を前に群れが大きくかたまり、活発に食っています。多点掛けも多く『激熱、連チャン、イサキ祭り』のようです。初心者にもおススメですよ」と自信をみせた。(田中 清)

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