本木雅弘感激!ローマ国際映画祭深夜に大喝采「私の役者としての道はローマに通じていた」

2016年10月20日6時0分  スポーツ報知
  • コロッセオを訪れ、手を振る本木雅弘、西川美和監督
  • 劇場での本木雅弘、西川美和監督の2ショット

 【ローマ(イタリア)=星野浩司】俳優の本木雅弘(50)が主演する映画「永い言い訳」(公開中)が18日(日本時間19日)、第11回ローマ国際映画祭でヨーロッパプレミア上映され、本木と西川美和監督(42)が舞台あいさつした。本木が自身そのものと語る「人間の弱さ」を表現した新境地の役どころに、歴史的な芸術に精通したローマ市民から大喝采を浴びた。同映画祭はコンペ部門はなく、観客の投票で22日に決まる「観客賞」獲得に期待が高まる。

 会場となったパルコ・デッラ・ムジカ音楽劇場は、満員の約400人で埋め尽くされた。上映後、割れんばかりの拍手が巻き起こる中、本木は「イタリア語であいさつしようと練習したけど、映画に夢中になってる間に忘れちゃいました」。あいさつが終わったのは深夜0時半頃にもかかわらず、自身の言葉に耳を傾け続ける観客に「素直に感動しました」と目を潤ませた。

 本木の今作での海外映画祭の参加はローマが初めて。同じイタリアのベネチア国際映画祭に比べて規模は小さく、コンペはないが、観客の投票による市民参加型の映画祭で、歴史と伝統文化に精通したローマ市民の心を打った。滞在中はコロッセオ、スペイン広場など名所を巡り「歴史と芸術が積み重なったこの地であれだけ大きな拍手を頂き、私の役者としての道はローマに通じていたと言っても過言ではない」。ローマ帝国の繁栄を表現した「全ての道はローマに通ず」にかけて語った。

 西川監督が直木賞候補となった自らの小説を映画化した同作。不倫相手との密会中に妻をバス事故で亡くしても一滴の涙も流せない人気作家(本木)が、妻とともに死んだ親友の遺族らとの交流を通し、誰かのために生きる幸せを見いだす。本木は「人間の弱さ、ダメさ、どうしようもなさは、私そのもの」と苦笑いした。

 妻で女優の内田也哉子(40)が英ロンドンの自宅から駆けつけた。海外映画祭のレッドカーペットでは24年ぶりに本木と2ショットを披露。「撮影前に台本を見た時から、弱くてダメな男の役は彼にピッタリだと思った」と本木の自虐に畳み掛けた。

 納棺師を演じ、米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「おくりびと」以来8年ぶりの映画主演。15年「日本のいちばん長い日」の昭和天皇など幅広い役をこなし、50歳を超えた。「(義母で女優の樹木)希林さんに『人間のほころびを見せていい年齢』と言われた。今回、役者として味わいを深める良いチャンスを頂けた」。50代の新境地へ、ローマでしっかりと手応えを感じた。

 ◆「永い言い訳」 妻(深津絵里)をバス事故で突然亡くした人気作家の津村啓こと衣笠幸夫(本木)。妻との間に愛情と呼べるものはなく、悲しみを演じることしかできない幸夫は、同じ事故で亡くなった妻の親友の子供の世話を買って出るうちに、誰かのために生きる幸せを知る。トロント、釜山、ローマを経て、高雄(台湾)、ワルシャワと海外映画祭への出品が続く。

 ◆ローマ国際映画祭 2006年創設。ローマ市がホストを務め、一般市民が審査を行う市民参加型の映画祭。昨年からコンペ部門がなくなり、観客賞のみを設けている。今回は約20か国から44作品が出品。

  • 楽天SocialNewsに投稿!
芸能
今日のスポーツ報知(東京版)