Sexy Zone勝利の夢は「シンガー・ソングライティング・ジャニーズ」

2017年3月4日14時0分  スポーツ報知
  • ジャニーズの人気アイドルのインタビューコーナー「J(ジェイ)」にSexy Zone・佐藤勝利が登場
  • 映画「ハルチカ」での橋本環奈

 「Sexy Zone」の佐藤勝利(20)が映画初出演にして初主演した「ハルチカ」(市井昌秀監督)が4日に公開される。W主演の橋本環奈(18)とともに、高校の吹奏楽部員の青春を爽やかに演じた佐藤は「セクシー」とは正反対な草食系男子の役で、楽器の中で最も演奏するのが難しいとされるホルンで美しいメロディーを奏でている。見据える夢は、自ら作詞作曲した曲を歌う「シンガー・ソングライティング・ジャニーズ」である。

 世界一への挑戦だった。

 佐藤は「ハルチカ」に出演するにあたって「世界一演奏するのが難しい楽器」としてギネスブックにも認定されているホルンの演奏に取り組んだ。昨年2月、クランクインの2か月前に初めて手に取って特訓を開始。当然、最初から苦戦必至と思いきや…。

 「いや、実はいきなり音が出ちゃったんです。まずは音を出すことが難しいんですよ、と言われていたんですけど…。自分でもビックリしましたし、指導していただく先生やスタッフさんも驚いていました」

 なぜ、そんなことが可能に? 中学時代、陸上部の長距離走者として培った肺活量が奏功したのか…。

 「いや、肺活量は高校に入ってから落ちちゃったので…。ホルンには、いろいろ音の出る原理があるんです。口を振動させ、体を使って、メンタルも含めて吹く。変に意識して頭で考えちゃうと吹けなくなりますから、考えないようにしました」

 最初からセンスに恵まれていたが、感覚だけで演奏できるようになるほど甘い楽器ではない。佐藤が自分に課したのは練習、練習、さらに練習の日々だった。

 「とにかく気難しい楽器なので毎日、それこそライブツアー中の楽屋でも練習しましたし、帝国劇場の主演舞台の稽古中も階段の陰に隠れて吹いたり。マウスピースだけで練習していると、メンバーからは『ゾウの鳴き声!?』なんて言われたりしましたけど(笑い)」

 鍛錬は実り、劇中では見事な演奏を披露している。作品最大の見どころであり、もちろん聴きどころでもある。当初は吹き替えを使う可能性もあったが、演奏のクオリティーの高さから生音が採用されることになった。

 「上達していくと、監督さんから『もっとうまくなろうよ。そうしたら使えるから』って言われるようになって。撮影を終えた時の感覚は大きなものを完成させた達成感と喜びがありました」

 チャレンジだったのは楽器だけではない。グループは「男っぽいセクシーさ」をテーマにしているが、本作では頼りない草食系男子のハルタを演じた。

 「でも、自分の中に似たものがあるとも感じていました。だから、ないものを作り出すのではなくて、強気を削って自分の中にある弱気を表現しようと思いました。僕も口では強気に言ってごまかしたりしますけど、本当は心配性ですし、いつもうまくいくかなって弱気にもなります。新しいお仕事は特に」

 W主演の橋本は、対照的に超強気な幼なじみの女子生徒チカを演じている。ハルタはチカの振る舞いにタジタジ、オロオロ。なんと、殴られたり蹴られたりするシーンもある。

 「撮影初日だったんです。思いっきりやってもらいましたけど、痛くはなかったです。お芝居ですからね。環奈ちゃんは本当にお芝居に対して真面目。号泣するシーンとか並大抵の覚悟じゃなかったです。決して力を抜かない。当たり前ですけど、このくらいでいいや、という人もいます。結果で示した環奈ちゃんの演技は本当に素晴らしいなと思いました」

 橋本を含め、吹奏楽部の生徒を演じたキャストは全員年下。映画初出演にして初主演ながら、現場を率いる座長の役割も担った。

 「今までは年上の方とご一緒することが多くて、教えていただいていましたけど、今回は年下が多かったので撮影に臨みやすいように積極的に声を掛けたりしました。僕は個人より団体競技が好きで、とにかく誰かと何かをするのが好きなんです。中学時代は個人競技の陸上部でしたけど、駅伝でみんなで喜べる瞬間が何よりうれしかった」

 ハルタがチカとの再会を契機に音楽に没頭していったように、佐藤の人生を華やかなスポットライトの下へと導いたのは1杯の親子丼だった。2010年10月30日、14歳の誕生日に母親に勧められてジャニーズ事務所のオーディションを受けた。嫌々だったが「(事務所のある)六本木で親子丼をごちそうしてあげるから」の言葉に誘われた。

 「芸能界には全く興味がなくて、オーディションを受けるのも履歴書を書くのも嫌で。自分のやりたいことぐらい自分で決めるよって思ってたし、誕生会をやって普通に誕生日を楽しみたかったんです。…でも、六本木で外食できるならって。地元での外食はたまにありましたけど、六本木ですからね~(笑い)」

 結果は合格。渋々だったはずが、オーディションの当日から楽しくなり、本気になっていた。

 「自分でやりたいことくらい自分で決めるって言っていたのに、母親が決めたことの方が自分にとって大きな転機になった。今では感謝しています」

 11年に「Sexy Zone」としてデビュー。ライブ、ドラマ、舞台と活躍の場を広げてきた。振り返らず快進撃を続けてきたようにも映るが、デビュー当初は常に葛藤を抱えていた。

 「何でもできる先輩しかいないので、ハードルがすごく高くなるんですけど、最初は周りが求めていることを何もできなかった。特に僕に求められるものは高かったと思います。でも、僕にはできなかった」

 自分に個性を見いだすことができなかった13年頃、ジャニー喜多川社長から「ユー、詞を書けるでしょ」と言われた。

 「前例のないことでしたけど、やってみたかったことでした。で、やってみると決して不得意じゃないことだと思えた。ジャニーさん、すごいですよね。やっぱり僕は、自分で決めたことよりも人に決めてもらったことの方が重要になってしまう」

 成人し、今度こそ自らの決断によって輝きを放ちたい、という思いが強くなった。

 「曲を書きたいと思っているんです。いい曲を自分で作詞作曲してみたい。自分のソロで披露して、成功したと思えたらグループでも演奏してみたい。自分で決めてギターを続けているのは、そういう思いもあります」

 理想として描く曲のイメージがある。昨年9月に57歳の若さで亡くなった父が愛した音楽だ。

 「ビートルズ、マイケル・ジャクソン、ブラックミュージック…父が聴いていた音楽は全て自分の基礎になっています。使い捨てじゃなくて、みんなが大切にし続けられるような音楽を作りたいと思うんです」

 曲を作るなら、クラシックに挑んだ今回の経験は大きいのでは、と尋ねると「音楽の基礎になりますからね。すごく良かったです!」と笑った。甘さの中に、強さを宿した笑顔だった。(ペン・北野 新太、カメラ・小泉 洋樹)

 ◆ハルチカ 廃部寸前の吹奏楽部を存続させようと奔走する女子高生チカと幼なじみのハルタ。2人の熱意によって部は復活し、コンクール出場に向けて走り出す。ホルンを演奏するハルタとフルートを奏でるチカは個性豊かな部員たちとの絆を育んでいく中で、お互いの恋心を意識するようになる。

 ◆佐藤 勝利(さとう・しょうり)本名・同じ。1996年10月30日、東京都生まれ。20歳。2010年、ジャニーズ事務所入り。11年に「Sexy Zone」が結成され、メンバーに。12年、ファーストコンサート。13年、日本テレビ系「49」で連続ドラマ初主演。同年、NHK紅白歌合戦初出場。印象的な名前は、多忙だった父親が第4子にして初めて出産に立ち会えた高揚感から命名した。血液型A。

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