70年代から進化続ける郷ひろみ「『アイドル』と呼ばれた人間のはしりだったと思う」

2017年10月8日12時0分  スポーツ報知
  • 「人生は志も大切だけど、Luck(運)も重要な要素」と語った郷ひろみ
  • 「The 70’S Albums」

 歌手の郷ひろみ(61)が、誕生日の18日にデビュー45周年を記念した13枚組みCDボックス「The 70’S Albums」を発売する。70年代に発売されたアナログのオリジナルアルバムをCDサイズにリサイズし、全145曲を収録した豪華盤。郷は「出発点、ベースになっている」という70年代を回想。年齢を感じさせないパフォーマンスの秘けつや今後の思い、自らの引き際なども語った。

 自然体のたたずまい、そこから放たれるオーラは、スーパースターそのものだ。72年8月にシングル「男の子 女の子」で歌手デビューし、節目の45周年。郷は今なお、第一線を走り続ける。「進化って、変化の先にしかない。変化していくこと、変わり続けることが、自分自身の進化につながっていくんです」

 ファンクラブに届いた声に応え、その出発点と呼べる70年代の作品集をCDボックスに収めた。初めてCD化されるものも含め、オリジナルアルバム13作品から全145曲を収録した。「40年以上遡ると、アレンジ、サウンド、全部が違う。その当時のままCD化したかった。時代を捉えていたさまざまな方と組んでいたんだなって。こういう機会じゃないと聴き直す時間がない。僕自身が一番楽しみにしていたかもしれないね」

 松任谷由実(荒井由実名義)が全収録曲の作詞、筒美京平氏が作曲した「HIROMIC WORLD」(75年)、ニューヨークで活動した米国の「24丁目バンド」がバックを務めた「SUPER DRIVE」(79年)など、どれも多彩だ。アイドル歌手から脱却するため、化学反応を楽しみ、変化を求めた。「『アイドル』と呼ばれた人間のはしりだったと思う。『郷ひろみ』であり続けたい葛藤と、殻を破って出て行こうとする自分がいた。だからこそ、いろいろな人たちと組んだし、思い切った作品に出会えたと思う」

 その中で忘れられない曲のひとつがシングル「よろしく哀愁」(74年)だ。「環境が変わる時期で葛藤もあった。余計に思い出深いナンバーになった」。最近のツアーでもこだわって歌っている。 会えない時間が 愛育てるのさ 目をつぶれば 君がいる―。「テンポを落とし、できるだけ音数を少なくして、メロディーの良さと歌詞の素晴らしさを伝えたかった。何の違和感、躊躇(ちゅうちょ)もなく歌えるのはメロディー、歌詞の素晴らしさが曲の中にあるから」

 30年以上、日々のトレーニングを欠かさない。還暦を過ぎても、鍛え上げられた肉体をキープをしている。「(トレーニングの質や量は)年齢に応じて変わってくるけど、無理はしない。信頼できるトレーナーも付いているので、全てを任せている。大切なのは続けること。そこには精神力も必要になる。一念発起して始めたけど続かない人は、目標設定が高すぎるんです。人間の体重は1日30グラムずつ減らすのが理想、といわれている。1か月で900グラム、1年で約12キロ。そのぐらいのペースでやれば、リバウンドもない。目標が高すぎると、続けることがきつくなっていく」

 そこまで郷を奮い立たせているものは何か。「それは単純なこと。『郷ひろみ』でいたいか、いたくないかだけなんです。自分に問いかけて、『いたい』と思えば、しなきゃいけないこと、してはいけないことがおのずと見えてくる―」

 ライバルは「1人だけ。自分自身」と言った。理由は明確だ。「他人と比較することほど、ナンセンスなことはない。無意味な優越感と、無駄な劣等感しか生まれてこない。そんなものは必要ない。無駄なんです。思考、行動、継続が僕の中では絶対。やった自分と、やらない自分を想定する。大切なのは続けること」

 この先、『郷ひろみ』という看板を下ろす時は来るのか。「いつか訪れるかもしれないね。どこまでやれるか考えたことはない。僕の肩を叩くのは僕。『ひろみは十分やった。もういい』ってところまでやりたい」と言い切った。「それは年齢じゃない、密度なんだ。密度の濃い人生を歩んでいきたい。みんながイメージする『郷ひろみ』があるとすれば、僕がイメージする『郷ひろみ』はそれ以上。それを下げないようにしなきゃいけない」

 45周年はあくまで通過点。「気が付いたら45年。アニバーサリーや年齢に重きを置くタイプではないから正直、ピンと来ない。45周年だからこうしなきゃ、60歳を超えたからこうしなきゃ、とは考えたことがない。自分に正直に。あるがままにやっていきたい」。日本の歌謡界のトップランナーとして、輝きを放ち続ける。

 ◆郷 ひろみ(ごう・ひろみ)本名・原武裕美=はらたけ・ひろみ。1955年10月18日、福岡県出身。61歳。72年NHK大河ドラマ「新・平家物語」で芸能界デビュー。同年8月シングル「男の子 女の子」で歌手デビュー。「お嫁サンバ」「よろしく哀愁」「言えないよ」「GOLDFINGER’99」など、数々のヒット曲を送り出す。血液型A。

  • 楽天SocialNewsに投稿!
芸能
今日のスポーツ報知(東京版)
報知ブログ(最新更新分)一覧へ