堺雅人、俳優人生30年 理想とする俳優像とは 主演映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」

2017年12月8日11時0分  スポーツ報知
  • 大河ドラマでの戦国武将から一転、夫婦愛がテーマのファンタジー作品に挑んだ堺雅人(カメラ・能登谷 博明)
  • 堺と高畑充希が夫婦役を演じる

 俳優・堺雅人(44)が、約4年半ぶりの主演映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」(山崎貴監督、9日公開)で抜群の存在感を放っている。初共演の女優・高畑充希(25)と「夫婦の絆」を演じるファンタジー大作。16年に主演したNHK大河ドラマ「真田丸」以来、1年半ぶりに迎えた撮影初日に「ワクワク、ドキドキした」。高校1年時に演劇部でスタートさせた俳優人生は来年で30年。芝居は趣味と自負する堺が理想とする俳優像とは―。

 1年2か月間の長丁場だった「真田丸」の撮影中に今作の台本を受け取った。

 「大河は次から次へと台本が来て、一生懸命覚えなきゃと脅迫観念のような1年半でしたね。50話をず~っと覚える生活に慣れてたので、今回は読んだらスーッと覚えちゃって。生まれて初めての感覚でした」

 今年1月、実に1年半ぶりの撮影初日を迎えた。

 「久しぶりの新しい現場はドキドキ、ワクワクしました。新しいものを始める新鮮な気持ちでした。原作は30巻を超える膨大な漫画で、7巻まで読んで諦めました(笑い)。神話やおとぎ話のような世界観。ファンタジー要素が今までで一番強いかもしれないけど、根本は小さな夫婦の物語。夫婦の絆をしっかり演じようと撮影に入りました」

 年の離れた妻・亜紀子と鎌倉で暮らすミステリー作家・一色正和役。初共演の高畑とラブラブ夫婦を演じた。

 「『真田丸』と『とと姉ちゃん』が隣のスタジオで撮影したので、NHKの廊下でお互い頑張ろうとあいさつしてた。高畑さんは若いけど堂々たる実力派女優で、根拠のない信頼感があった。監督から『とにかくラブラブな夫婦で。イチャイチャして』と言われて。どうイチャイチャしようか2人で話してました」

 山崎監督とは初タッグ。正和が黄泉(よみ)の国へ連れ去られた亜紀子を助けに向かう物語の後半は、VFX(視覚効果)による幻想的な世界観へと一変する。

 「ここまでグリーンバック(合成用の背景)が多い撮影は初めて。出来上がりが分からないままやるのは楽しかった。初めて黄泉の国に行くシーンは想像の2~3倍すごかったので『うぉぉぉ!』って、もっと大きく驚けばよかった」

 今年1月から鎌倉などで撮影。妻を探して全力疾走するシーンは必見だ。

 「真冬の鎌倉の夜道をパジャマ一枚だったので、カイロを120枚張って走りました。凍えながら深夜まで走ったら逆に暑くなっちゃった。その直前のシーンで久しぶりに全力ダッシュして死にそうでした。100メートルが20キロくらいに感じて、44歳で生命の危機を感じた僕の顔を見てほしい」

 高校1年時に演劇部でスタートさせた俳優人生は、来年で30年を迎える。

 「顧問も先輩も威張ってなくて、厳しいルールもなく好きにやらせてもらった演劇部時代から、今やってることはそう変わってない。キャリアは積んでも次にいい演技をできるかは約束できない。ダメな時はダメ。失敗しても人からいただいたお話だ、と人のせいにして切り替えます」

 数々のドラマ、映画でキャリアを積み、13年には女優・菅野美穂(40)と結婚、長男をもうけるなど、公私ともに充実の日々を送る。今作に続き、吉永小百合(72)の息子役を演じる「北の桜守」(滝田洋二郎監督、来年3月10日公開)と、家族愛を描く作品が続く。

 「家族はありがたい存在。あまり意識してないけど、自分の境遇と役が重なる部分は少なからずあるかもしれない。生まれた時から家族はいるから、いろんな方に感謝しながら演じてます」

 芝居は趣味という堺。理想の俳優像を聞いた。

 「特に成長や教訓というのはなくて、一個一個やって次に進めばいいかな。演技は奥深いけど、趣味でやってること。いただいたお仕事を一個ずつできる俳優になりたい。次は悪い人の役かもしれない。どんな役でもその時に考えて、やっていきたい」

 ◆堺 雅人(さかい・まさと)1973年10月14日、宮崎県生まれ。44歳。92年、早大時代に劇団東京オレンジ(早稲田劇研)で活動を始め、看板役者に。2000年NHK朝の連続テレビ小説「オードリー」で注目を集める。08年「クライマーズ・ハイ」などで報知映画賞助演男優賞、11年「武士の家計簿」などで同主演男優賞。13年TBS系「半沢直樹」に主演、決めゼリフ「倍返し」が同年の新語・流行語大賞を受賞。172センチ。血液型O。

 ◆「DESTINY 鎌倉ものがたり」

 原作は西岸良平氏の人気漫画。舞台は何千年も前から人間と魔物が共存する鎌倉。ミステリー作家・一色正和は魔物や幽霊がらみの怪事件を華麗な推理で解決する。ある日、不測の事態で黄泉の国へ旅立った妻・亜紀子を取り戻すため、正和は黄泉の国へ向かう。

 ◆ワンポイント

 江ノ電が黄泉の国を走る―。山崎監督が中国・武陵源などからイメージし、VFXで作り上げた幻想的な世界観は映像美が光る。見どころは、堺演じる正和と鬼の天頭鬼の格闘シーン。ドスの利いた声は古田新太だ。竹刀を振り回して妻を守る姿は、日本刀で戦った「真田丸」の戦国武将とはひと味違った立ち回りに。注目してほしい。

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