水谷隼がリスペクトする「卓球界のドン」が表舞台から消えた原因は「イップス」

スポーツ報知
水谷隼

 3日放送のTBS系「消えた天才 超一流が勝てなかった人大追跡」(後6時)では、卓球男子で初めて五輪「銀メダル」を獲得した水谷隼(28)が「卓球界のドン。卓球界では女子の福原愛、男子の坂本竜介が2トップだった」と話す、坂本竜介さん(33)の「今」を追跡取材した。

 坂本さんの武器は、身長180センチを越える体格を生かしたサーブ。水谷登場前のほとんどの最年少記録を持ち、福原愛(29)とも混合ダブルスで全日本選手権を優勝した。

 世界最高峰のドイツ・プロ卓球リーグで日本人最年少出場も記録していたが、2007年の全日本選手権優勝を境に優勝することがなくなり表舞台から姿を消した。

 その原因は「イップス」。イップスとは、自分の思ったとおりに手が動かなくなる、アスリートがかかる精神的な症状。坂本さんは「一番辛いときは、自分の手を切ってやろうかなと思うくらい」だったという。

 きっかけを「鮮明に覚えています」と坂本さん。社会人となって迎えた最初の団体戦で、過度な期待に押しつぶされサーブが出せなくなってしまった。坂本さんは「周りには伝えなかった。言ったら負けと思っていた」と当時を振り返った。

 坂本さんは現在、日本初の「卓球イベントディレクター」として卓球を普及させるために活動。7つの事業に携わり実業家として成功を納めている。

 坂本さんは「引退した選手の道を広げるため、新しい仕事を築いていきたい。(世間に)パイオニアと言わしてやろう」と奮闘していることを明かした。

芸能

×