市川由紀乃、極貧生活で兄の墓も買えず「恋したかった。でも、言えなくて…」42歳まで独身

スポーツ報知
市川由紀乃

 2016、17年のNHK紅白歌合戦に連続出場した演歌歌手・市川由紀乃(42)が19日放送のTBS系「爆報!THE フライデー」(金曜・後7時)に出演。長年の母との確執、障害のある兄が急死したが、お墓が購入できなかったという逆境人生を明かした。

 市川が中学1年の時に母・栄子さん(73)が離婚。シングルマザーとして市川と7歳上の兄・浩司さんを育てた。

 一家の収入源は母の仕事のみ。浩司さんには脳性まひの障害があったため、毎日の食事は具無しの素うどんという極貧生活だった。

 薬剤師になる夢をあきらめ、17歳で高校を中退。歌手デビューを果たした市川だったが、まったく売れず。自分を頼りにしてくる母との間にも確執が生まれてしまった。

 デビューから9年後、いったん芸能界引退。「恋したかった。でも、言えなくて…」と恋愛もあきらめ、アルバイトに明け暮れたという。

 それでも、自分の歌手活動を楽しみにしてくれる浩司さんの応援を支えに復帰したが、08年、浩司さんが敗血症のため、39歳の若さで突然死去。「貯蓄がなくてお墓が買えなかったんです」と、市川は涙ながらに振り返った。

 「兄が亡くなった時、自分の中で何を目標に歌って行ったらいいのかと思ってしまって」と振り返るとおり、再び歌手断念も考えたが、兄の遺品の中から「妹は歌手であって欲しい」という願いがこもった手紙を発見。「紅白出場」「兄の墓を建てる」の二つを目標に、奮闘を続けた。

 年間200件以上、全国をどさ回り公演し、知名度を高め、兄の死から1年半後、必死に貯めた150万円で墓を購入した。

 そこから仕事も上向きになり、ヒット曲も誕生。2年連続の紅白出場も果たした。確執があった栄子さんからも「本当に苦労かけました。ごめんなさい」と涙の謝罪を受けた市川は「私は歌手になれて本当に良かったよ。栄子ママ、ありがとう!」と書いたメールを栄子さんに送り、17年の紅白では栄子さんがよく口ずさんでいた美空ひばりさんの名曲「人生一路」を歌い上げた。

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