小林克也、がん克服25年ぶりのオリジナルアルバム「恐らく最後」

スポーツ報知
レコーディング場所に近い東京・九品仏浄真寺を訪れた小林克也

 DJでタレントの小林克也(76)が、3月21日に25年ぶりのオリジナルアルバム「鯛 ~最後の晩餐~」を発売することが29日、分かった。「小林克也&ザ・ナンバーワン・バンド」名義で「ます」(93年)以来のオリジナル作品になる。

 小林は06年に胃がん、12年に前立腺がんを患った。その際、「―バンド」のメンバーが「もう1度集まってライブをしたい」と語っていたことを人づてに知り、一念発起。「恐らくこれが最後のアルバムになると思う(笑い)。納得のいくまで音作りに集中する」と、13年頃から制作を始めた。

 初アルバム「もも」(82年)から活動を共にする同バンドのギター&コーラス・佐藤輝夫(68)との2人きりの作業。仕事の合間を縫って、週1回程度のペースでスタジオに入り、5年近くかけて完成させた。小林独特の声、エキセントリックな言葉選びは健在。大瀧詠一さん(享年65)の「レゲエは音頭である」という言葉から着想を得た「LET’S MAKE LOVE~REGGAE ONDO~」、未経験の若者のキスをしたい衝動を歌った「FUNKY KISS」など14曲が収録される。

 3月27日に喜寿を迎える小林は「おめで鯛(たい)な! 最後の晩餐(ばんさん)」と喜ぶ。「僕は昔の相棒の心をこじ開けました。テルちゃん(佐藤)は天才助け人です。毎週毎週、2人の家庭内的手作りが始まりました。大昔(の伝説のラジオ番組)の『スネークマンショー』などは豊満なバブルに向かう国への破壊工作でしたが、今回の作品は地味な夢や愛を送り続けています。そう、改心したのです」とちゃめっ気たっぷりに話した。

 誕生日当日(3月27日)には、「―バンド」として32年ぶりの単独公演(埼玉・さいたまスーパーアリーナ内TOIRO)を開催する。東京、故郷の広島、愛知を回る5公演。エネルギッシュな小林が見られそうだ。

 ◆世良公則34年ぶり復活音源も

 2枚組みの完全生産限定盤には、世良公則(62)が出演した1983年10月20日の愛知公演のライブ音源が34年ぶりに復活し、12曲が収録される。ボーナストラックとして、収録しきれなかった「コンニチワ・エブリバディ」「CRYING」「まもる」「DO YOU REMEMBER」の新曲4曲も収録。さらに、「ぴあ」編集による小林の活動を特集した特製本(100ページ予定)も付く。

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