4代目桂春団治が襲名披露公演 文枝、声震わせ「感激して涙出そうになる」

スポーツ報知

 落語家・桂春之輔改め4代目桂春団治(69)の襲名披露公演が11日、大阪松竹座で行われた。師匠である先代(2016年死去)から、笑福亭松鶴、桂米朝、桂文枝と並び、戦後の上方落語復興に貢献した「上方四天王」の大名跡を継いだ。

 襲名披露の口上には、上方落語協会会長の桂文枝(74)、同副会長の桂きん枝(67)、柳家小さん(70)、露の都(62)、弟弟子の桂春雨(54)が並んだ。文枝は「4代目を継ぐということで、感激して涙が出そうになる」と声を震わせ、「プレッシャーはあるでしょうが、自分なりの春団治を作り上げて下さると信じております」と期待した。

 小さんは「名前が芸にふさわしいかどうか、これは申し分ない。人望もある」とたたえながら「あとは女性の問題でございますが、これはなんでございますか、時と場合によりますが、文枝会長もそうでございますが・・・」などと笑わせると、きん枝も「初代は破天荒、2代目は名人、3代目は華麗というか、舞台映えする。(4代目は)昔はシュッとしていましたが、きれいというほどではない。名人というほどでもない。という意味では初代に一番近い方かなと思っております」と“口撃”し、文枝が「人のこと言われへんで。来年、小文枝を継ぐねんから」とツッコミを入れた。

 文枝から「せっかくですから一言なにか。襲名する人は普通は何も言わずにただ座って頭を下げているだけなんですが」と振られてあいさつした春団治は「ここに並んで下さっている方々には日頃いろいろとお世話になっている。お世話になっているといっても、月々のお手当てをもらっているわけではございません」と返し、文枝やきん枝からたしなめられていた。

 昼の部では、先代の形見である羽織紐(ひも)と帯を着けて高座に上がり「私も羽織を脱ぐところからやってみようかなと思いますが、先代はなで肩だからきれいに脱げるんです。私みたいにいかついことはない」と言いながら、羽織の両袖をスッと引いてスマートに脱ぐ、3代目の代名詞ともいえる所作をまね、3代目が得意としていた「親子茶屋」を演じた。

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