ビートたけし、大杉漣さんとの思い出語った「近い人の死ってこたえるね」

スポーツ報知
ビートたけし

 急性心不全のため21日に急死した俳優の大杉漣さん(享年66)が出演した映画「ソナチネ」(93年)、「HANA―BI」(98年)などでメガホンをとったビートたけし(北野武監督、71)が24日、進行役を務めるTBS系「新・情報7daysニュースキャスター」(土曜・後10時)に生出演し、大杉さんの死後初めて心境を語った。

 北野作品に欠かせない名優だった大杉さん。番組の冒頭では、過去の大杉さんの功績を報じるとともに、昨年10月に同局系「ぴったんこカン・カン」でたけしと共演した模様を放送。大杉さんのギター伴奏に乗せたけしが往年の名曲「浅草キッド」を披露するVTRが流れると、神妙な表情で何度も目頭を押さえた。VTR後、同局の安住紳一郎アナウンサー(44)から「寂しいですね」と話しかけられると、たけしは「…うん」と涙声で絞り出した。

 約25年前、舞台を中心に活動していた大杉さんを、「ソナチネ」のヤクザ役に登用し映画の世界にいざなった。「『ソナチネ』のオーディションのとき、大杉さんはこれがダメならかたぎに戻ろうと思っていたらしいのに、遅刻してきた。でも勘なんだけど、使うべきだと思ったのかな」と印象的すぎる出会いを振り返る。

 大杉さんは昨秋公開の「アウトレイジ 最終章」まで、10本の北野作品に出演した。「最後の『アウトレイジ』の結末で、大杉さんは死ぬ役だった。なんか、俺が生かして、俺が殺したみたいで。妙な気になって、申し訳ないなって」としんみり。「同じような(状況の)人は世界中にたくさんいるんだけど、やっぱり近い人の死って、こたえるね…」と悲しみにくれた。

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