坂上忍、梅沢富美男の名前や犯罪追求するTBS番組名、詐欺事件に利用される「絶対許せない」
タレントの坂上忍(50)の名前や、MCを務めるTBS系リアル犯罪バラエティー「犯人に告ぐ!盗聴盗撮 怒りの追跡バスターズ」の名をかたった詐欺事件が昨秋から全国で相次ぎ、架空の番組制作会社からの「取材に協力すればだましとられたお金が戻ってくる」といった勧誘でお金をだまし取られた例があることが、28日までに分かった。同様に俳優の梅沢富美男(67)の名を利用した例も起きており、2人は「ふざけんじゃねえ!」と憤慨。TBSは28日放送の「―第4弾」(後7時)で緊急報告することになった。
これまでロケ中に発見した盗聴犯を警察官に引き渡すなど、卑劣な手口を明らかにして被害に遭わないよう警鐘を鳴らしてきた同番組。その番組名を逆手に取った犯罪に、坂上も「絶対許せない」と怒りを止められなかった。
警視庁赤坂署は昨年12月、都内の女性がテレビ制作会社社員を名乗る男性に「詐欺被害を受けた人がお金を取り戻す番組に出演しないか」ともちかけられ、スポンサーの社債購入の名目などで2150万円をだまし取られたと発表。岐阜県内の女性2人も、同様の手口でともに1000万円をだまし取られる事件が起きた。過去に詐欺被害に遭った人を狙ったものとみられている。
岐阜県の事件では、犯人が社名を「フューチャー ケーブル コミュニケーション」と語っていたことから、番組が同社のパンフレットを入手したところ、坂上がスペシャルプロデューサーとして写真入りで記載されていたという。これを見た坂上は「全く知らない」と激怒。さらにパンフレットを受け取った女性に取材したところ、犯人は「追跡バスターズ」の番組名を挙げて「だまされたお金を取り戻す企画がある。半額返すから会ってくれないか」と連絡が来たという。この女性は不審に思って話を断ったが、詐欺問題に詳しい弁護士は「この後、調査費用などの名目などでお金を要求する手口ではないか」と見ている。
更に番組が取材を進めると、社名こそ違うが同様に梅沢の名前を利用した同様の手口があることが判明。梅沢に確認したところ、「許せない、自分の名前を使ってだまされた人がいたら、迷惑だ」と怒り心頭。坂上と河西邦剛弁護士は、これ以上だまされる人が出ないよう、赤坂署に被害相談に向かった。
同番組の嵯峨祥平プロデューサーは、過去3回しか放送されていない同番組の名が詐欺組織に利用されたことを悔しがりつつ、「当番組で取材対象者からお金を頂くことは絶対ありえません」とキッパリ。「他の番組やタレントさんを利用したものもあるかもしれません。番組ではそのような詐欺をはじめ、盗聴盗撮、ご近所トラブルなどの実態をリポートしながら、被害者とならないための知識も紹介するので、参考にしてください」と話している。