美輪明宏、「幸せになるには、感謝することを探しなさい」昭和を語る

スポーツ報知
対談する美輪明宏(右)と池上彰

 歌手の美輪明宏(82)が3月19日放送のBS朝日「池上彰×美輪明宏」(後7時)でジャーナリストの池上彰氏(67)と対談。故郷・長崎での被爆体験から戦後の極貧生活、代表曲「ヨイトマケの唄」の誕生秘話や作家・三島由紀夫との交流について語っている。

 “池上無双”が昭和史を知る証人へと向けられる。池上氏が「美輪さんの歩みを語ることが、同時に日本の歴史を語ることになる」と切り出して対談はスタート。番組では美輪が無名時代のホームレス生活、自身に向けられた様々な差別などを赤裸々に告白した。

 また対談は「ヨイトマケの唄」誕生秘話、美輪の代表作「黒蜥蜴」などで知られる昭和を代表する作家、三島由紀夫との交友にも及んだ。池上氏が「三島さんは美輪さんのことが大好きだったのではないですか?」と単刀直入に聞くと、美輪も「私はかわいそうな人が好きなんです。報われない、純粋な人が……」と告白。三島の割腹自殺については「とうとうやったか、と思った」と振り返った。

 どん底と頂点を味わっただけに気付いたことがある。悪いこともあれば、いいこともあるという「正負の法則」だ。収録後、取材に応じ「幸せになるには、感謝することを探しなさい。歩けるでしょ、見えるでしょ、聞こえるでしょ、しゃべれるでしょ。それができない方はいっぱいいらっしゃるんです」と語る。

 「もし、自分の愛する家族、恋人に自分の声で『愛している』という思いを伝えられたら、どんなにうれしいことかと思っている方はいっぱいいらっしゃる。オシッコが出たというだけで涙が出る方もいらっしゃる。それができるのだから、こんなに幸せなことはない。周りを見ると、感謝することだらけです。それを見ないで、不平不満ばかりを言っている人が多い。それでは、いつまで経っても幸せにはなりませんよ、と申し上げたい」と締めくくった。

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