現在持ちネタ2本も…脳梗塞から復帰の桂ざこば「もっと元気になって増やします」

スポーツ報知
「この中の事は分からん」と苦笑しながら頭を指す、桂ざこば

 昨年5月に脳梗塞で倒れ、リハビリをしながら高座を務めている落語家・桂ざこば(70)が19日、大阪・動物園前の寄席「動楽亭」に出演後、初めて経過報告の記者懇親会を開いた。

 手術後、病院に許可をもらい、昨年7月末に高座復帰。同8月に退院し、リハビリは退院当初の週5回から「世間でリハビリする」と週1回に減らし、月に8公演ほどの落語会に出演している。「体調はええし、しゃべるのも大丈夫ですが、落語はまだ怖い。頭の中は分からん。不思議なもんですわ」。まだ高座に恐怖感があることを明かしたが「この数か月でちょっと『ウケてる』と感じられるようになった」と、前進も実感している。

 現在、高座でかけられるネタは「上燗屋」と「笠碁」の2本のみ。「またそれか、と思われると胸がキューッとなる」といい、過去の録音や、亡き師匠・桂米朝さんの著作などを参照して3本目の「肝つぶし」に挑戦中だが「頭の中がしんどい。覚えにくくてめちゃくちゃキツイ」。

 また、周囲には「もう治ってまっせ」とアピールしながらも「ホンマは心の中で、まだ病気やと思っている」と弱音も出たが、「僕には落語しかないから。もっと元気になって、ネタもぼちぼち増やします。3つできたら5つ、5つできたら10できるはず」と張り切った。

 この10月間で「昔より落ち着いたと思う。ファミリーは『変わってへんがな』と言うてるけど」と笑わせたが、弟子の桂ひろば(39)は「丸くなりました。甘い物も食べるように。アイスクリームを食べるところなんか見た事なかった」と証言。それだけに、ざこばは「ラジオ、やりたいね。もう、おかしな事は言わへんと思うねん」と、高座以外の仕事にも意欲を見せた。

 関係者によると、パネリストとしてレギュラーを務めていた読売テレビ「そこまで言って委員会NP」(日曜・後1時30分)など、4月以降の復帰を見据えて調整しているという。

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