羽生竜王が名人挑戦決める タイトル通算100期かけ4・11開幕

スポーツ報知
名人挑戦を決めた羽生善治竜王

 将棋の順位戦A級プレーオフの最終戦が21日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、後手の羽生善治竜王(47)が98手で稲葉陽八段(29)に勝ち、名人挑戦権を獲得した。4月11日に開幕する7番勝負で佐藤天彦名人(30)に挑戦する。

 終局後、羽生竜王は険しい表情のまま「(挑戦について)まだ実感はありませんが、せっかくの機会が巡って来たので、コンディションを整えて開幕を迎えたいです」と語った。

 奇跡的な挑戦権獲得劇だった。羽生竜王はA級9回戦終了時、残り2戦を残して5勝4敗。同時点で首位の豊島将之八段(27)は6勝2敗としていたが、最終11回戦終了時には6人が6勝4敗で並び、プレーオフに突入した。史上最多の6人によるプレーオフでは、豊島八段が久保利明王将(42)、佐藤康光九段(48)、広瀬章人八段(31)に連勝したが、羽生竜王に屈して敗退。羽生竜王が稲葉八段との挑戦者決定戦を制した。

 羽生竜王は一昨年の名人戦で佐藤現名人に屈して名人位を失冠しており、リベンジマッチとなる。「プレーオフのことを考えていたので白紙の状態です」。現在、史上最多のタイトル獲得通算99期としており、大台を懸けてのシリーズになるだけに「ひとつの目標としてやっていけたら」と述べた。

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