「ポノック短編劇場」が、短編アニメ映画「ちいさな英雄―」８月２４日全国公開

　昨夏、アニメーション映画「メアリと魔女の花」（米林宏昌監督）を手がけたアニメ制作会社「スタジオポノック」が、短編アニメ映画の新レーベル「ポノック短編劇場」を立ち上げ、第一弾として「ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―」を８月２４日に全国公開すると２７日、都内で行われた記者会見で発表した。

　同作は「思い出のマーニー」などで知られる米林監督にとって自身初となるオリジナルストーリー。カニの兄弟の冒険ファンタジー「カニーニとカニーノ」（１５分）、高畑勲監督の右腕として活躍した百瀬義行監督がタマゴアレルギーの少年と母の愛を描いた人間ドラマ「サムライエッグ」（１５分）、宮崎駿監督作品の中心を担った山下明彦監督が見えない男の闘いを描いたアクション作「透明人間」（１４分）、「ポノック短編劇場　オープニング＆クロージング」（５分）で構成。俳優・オダギリジョー、女優・尾野真千子らが声優を務める。

　西村義明プロデューサーは同レーベルを設立した理由について「次の一歩となるレーベル。短編アニメだからこそできる表現、価値があるのではないか」と語った。第一弾では終わらず、今後は短編にも力を入れていくという。「長編映画は２年に１本が限界。その間に短編を作るのが理想」とし、「今回はジブリ出身者が監督をしているが、次にやる時は実写、海外、アニメとは畑違いの監督とコラボレーションするかもしれない」と明かした。

　配給を担当する東宝の市川南氏は「東宝配給で短編アニメーションは初めてじゃないか。ポノックさんの新たな挑戦を全面的に協力しようと、１００スクリーンを超える中規模以上の公開を用意させていただいている」。価格設定については「通常より安くなることは確実」と明かした。