ももクロ、4人体制一発目!13日公開「映画クレヨンしんちゃん―」で主題歌&声優

スポーツ報知
しんちゃん愛を語った(左から)佐々木彩夏、百田夏菜子、玉井詩織、高城れに(カメラ・相川 和寛)

 女性4人組グループ「ももいろクローバーZ」が、13日公開の「映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ~拉麺大乱~」で主題歌「笑一笑~シャオイーシャオ!~」(同11日発売)とゲスト声優を務めた。映像の中ではあるが、国民的キャラクターとの“共演”に喜びはひとしお。1月から4人体制となったが、再出発を飾るにこの上ない大役。5月に結成10周年、2020年にはデビュー10周年を迎える。しんちゃんをお手本に、さらなる飛躍を掲げた。

 実際のキャラクターそのまま、4人は悪の組織「ブラックパンダラーメン」の広告塔のアイドル「くろぐろクローバーZ」として、しんちゃんの世界へと飛び込んだ。

 高城れに「自分たちに寄せてくれたりしている部分があって。例えば、あーりん(佐々木彩夏)が丼を両手に持ってガーッて食べていたり、私が火を噴いたり。細かいところまで。すごくうれしかった」

 ゲスト声優、主題歌、劇中歌「ブラックパンダラーメン賛歌」の3役を務めた。4人そろってアフレコに臨み、仕上がった映像を見て、声はさらに弾んだ。

 百田夏菜子「同じシーンではなかったけど、しんちゃんがテレビで私たちを見ているんですよ! それってすごくないですか。すごく不思議な感じでした」

 4人それぞれの“しんちゃん愛”がある。主題歌「笑一笑―」は中国語で「笑って!」「笑おう!」を意味する。

 百田「今でも落ち込んだり、気持ちをスッキリさせたい時は、しんちゃんみたいなアニメを求めるんです。涙から笑いに変えてくれる。大人になってからも、しんちゃんの世界に行きたい時はずっとあると思う」

 佐々木彩夏「小さい頃、あまりアニメを見てなかったのに、そんな私でも見たことがある。すごく魅力的だし、自分も『かすかべ防衛隊』の一員になった気分」

 アニメのテレビ放送でキャラクターが初お披露目された2月、偶然にも米大リーグ・ヤンキースの田中将大投手と里田まい夫妻も一緒にいた。長年、球場での登場曲を提供するなど親交を深めてきた間柄だ。

 百田「テレビをつけて『マーくん、見て! すごいでしょ!』って自慢したんですけど『おぅ…』って、すごい塩対応。普段通りでした」

 グループにとっても、この上ないタイミングでの、しんちゃんとの出会いだった。1月21日に有安杏果(23)が卒業し、4人体制となった。新体制1発目、映画の公開直後の5月に迎える結成10周年、またその先に弾みをつける大仕事となる。

 玉井詩織「私たち自身も、この先どうなるのか分からなかった。ファンの方も、4人で大丈夫かなと思っていた方も多いと思う。私たち自身、しんちゃんに救われたというか。しんちゃんを通じて新しく“ももクロ”っていいなと思ってもらえたら。新しい一歩を踏み出せるし、何より、この歌(主題歌)に私たちも笑顔をもらっている気がします」

 高城「このタイミングで。しんちゃんに背中を押されたというか『笑おうよ』と言われているみたいで心強かったです」

 4人が生まれる前の1990年の連載開始から世代を超えて人気を集めるしんちゃんの姿は、アイドル活動に通じるものもある。最近ライブ会場では子供連れの家族の姿も目立ち、最高齢ではグッズを身に“完全装備”で訪れた86歳の女性もいたという。

 百田「老若男女、誰でも楽しめる会場は目指していることなんです」

 高城「私たちが、しんちゃんや他のアイドルさんを見て育ったように、今の小さい子供たちも『(今回の)しんちゃんを見ていた』『ももクロ、好きだった』という人が十何年後とかにアイドルになって、しんちゃんの主題歌を歌ったり。そんな連鎖が生まれたら運命的ですよね」

 結成10周年の2年後、2020年にはデビュー10周年を迎える。今年、4人体制として再出発してからの3年間が、また新たな勝負といえる。

 高城「この10年、本当に目の前のことを常に必死でやってきた。その心を忘れずに、一つひとつのことを丁寧に、これからもやっていきたいです」

 百田「東京五輪の時にデビュー10周年って、すごいタイミング。私たちの中では(2014年に)国立競技場でライブができたというのは、すごく誇りだったりするんです。新しい国立競技場が完成した時、またみんなで、そのステージに立ちたいですね」

 高橋渉監督の一言

 「作品のテーマに『変化をどう受け止めるのか?』があります。こんがらがる世の中を勢いよく突き抜ける映画を作るにはももクロさんの力が絶対に必要でした。主題歌『笑一笑―』は、彼女たちの力強さにあふれた名曲です」

 ◆ももいろクローバーZ 百田夏菜子(23)、玉井詩織(22)、佐々木彩夏(21)、高城れに(24)の4人組。08年「ももいろクローバー」として結成。11年から現在名に。主に土日・休日に活動するスタイルから「週末ヒロイン」として人気に。12~14年にNHK「紅白歌合戦」出場。15年にグループ主演の映画「幕が上がる」で日本アカデミー賞話題賞。16年に初の全国ドームツアー開催。ファンは「モノノフ」と呼ばれる。

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