藤井聡太六段VS谷川浩司九段が“初対戦”も時間切れドロー…谷川九段「苦戦した」

スポーツ報知
ちびっ子棋士に見守られながら、谷川浩司九段(左手前)と模範対局を行った藤井聡太六段

 将棋の史上最年少棋士・藤井聡太六段(15)が14日、兵庫県神戸市の「よみうり神戸ホール」で開かれた将棋イベント「竜王アカデミーin神戸」にゲスト出演した。

 今月の高校入学後、初めてのイベント登場で、神戸が地元の谷川浩司九段(56)とエキシビションマッチでの夢の“初対戦”が実現した。

 21歳で史上最年少名人になった憧れの谷川九段とは、今年1月、初対戦まであと1勝のところで王位戦トーナメントで敗退し、実現を逃している。非公式戦でも手合いがない将棋ファン夢のカード。初代竜王としてイベント進行役を務めた島朗九段(55)は「藤井六段は感無量でしょうねえ」。

 この日のイベントは子ども向けで、60人の参加者に対局での礼儀作法を教えるとともに、「次の一手クイズ」を出題するため「模範対局」として行われた。持ち時間などはなく、「次の一手」で正解した子どもが盤の真横でじっと見守る中での対局だったが、日本将棋連盟関西支部の専務理事として会場入りしていた井上慶太九段(54)は「2人とも真剣さが伝わってきて、エキシビションとは思えない」と話した。

 しかし、イベント進行が遅れていたこともあり、次の一手の正解者が4人に絞られたところでタイムアップ。“時間切れドロー”となった。

 感想を聞かれた谷川九段は「いいところで指し掛け(一時中断)にしていただいてホッとした。相当、苦戦した。先に攻められて受け一本になってしまった」。一方、藤井六段は「(次の一手を)気分で選んでしまって申し訳ないです」と、間違えた子どもに“謝罪”した。

 現在、谷川九段は竜王戦ランキング戦で4組。藤井六段は5組で、4組昇級に王手をかけている。ともに組を勝ち抜けば本戦で顔を合わせる可能性も。ゲスト参加した藤井六段の師匠・杉本昌隆七段(49)は「竜王戦で2人の対決が実現するかも」と公式戦での初手合いに期待を寄せた。

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