ビートたけし、大杉漣さんに「悲しいというより、でかした、よくやりましたという気になっちゃうね」

スポーツ報知
自身の映画に何度も起用していた大杉さんのお別れ会に参列したビートたけし

 2月21日に急性心不全のため急死した俳優の大杉漣(おおすぎ・れん、本名・大杉孝=おおすぎ・たかし)さん(享年66)のお別れ会「さらば!ゴンタクレ」が14日、東京・青山葬儀所で営まれた。代表作の映画「ソナチネ」の北野武監督(ビートたけし、71)や水谷豊(65)ら参列者約700人、一般客約1000人が訪れた。多くの人に愛された名脇役の急死から2か月。喪失感は拭えず、涙の別れとなった。

 自らの映画監督作のうち10作品で大杉さんを起用したビートたけしも出席した。「バイプレイヤーズ」の俳優陣4人とともに会場最前列に座ったが、弔辞などは読まず。報道陣の取材に応じることもなく、帰途に就いた。

 1993年の「ソナチネ」から昨年公開の「アウトレイジ 最終章」まで北野映画に欠かせない存在だった大杉さんだが、他にも縁の深い人物が多くいるために自粛したのか、沈黙を貫いた。

 会場の片隅で「たけし軍団」のダンカン(59)と真剣な表情で言葉を交わす場面もあった。

 その後、TBS系の「新・情報7daysニュースキャスター」に生出演。「(報道陣から)逃げて帰って来ちゃった」と語ると「遺族の方たちには失礼で不謹慎なんだけど」と前置きした上で「一番いい時に死んだんじゃないかと思っちゃうんだよね。芸人や役者は良い時に良い最期を迎えるのが。輝いて忙しくて、いい時にいい思い出で逝った感じがしちゃってね。芸人として大杉漣という人を捉えると」と正直な思いを語った。

 「自分の方が年上だから自分もいつポコっていくかも分からないけど、こうありたい。うらやましいって言っちゃ失礼だけど、良かったねって言っちゃう。悲しいというより、でかした、よくやりましたという気になっちゃうね」。悲しみをポジティブな視点で見つめ直す言葉には、大杉さんに対するたけしの思いが込められていた。

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