田中好子さん、闘病中に「女優がやりたい」19年の闘病を支えた当時のマネジャーが告白

スポーツ報知
田中好子さん

 2011年4月に亡くなった女優・田中好子さん(享年55)の闘病生活が8日放送のTBS系「ビビット」(月~金曜・前8時)で放送された。

 亡くなって7年、番組では田中さんを27年間マネジャーとして支えた丸尾由美子さんにインタビューし、アイドルから女優へ転身した田中さんの苦悩と葛藤を紹介した。

 「キャンディーズ」が解散し芸能界を引退してから2年、女優として復帰した田中さんだったが、踏み切ったのは6歳年下の弟の存在があったという。「弟さんが深刻な病気になられて、(病院に)通っているうちに一生懸命生きようとする姿を見て、人のために何かやらないといけないと思った」と丸尾さんは説明した。骨肉腫で闘病する弟さんから「看病しているお姉ちゃんも好きなんだけど、テレビ出ているお姉ちゃんも大好き」と言われたことがきっかけだったという。

 復帰会見では「家庭の中でもっと苦労しなければいけないと思った」と田中さんは説明している。

 田中さんは結婚した翌年に乳がんが発覚、その後19年間、様々な病気で闘病していたが、芸能活動は辞めなかった。丸尾さんは「(公表は)本人がどうしていやだった」と両親にも伝えずに、病気を知っているのは夫とマネジャーだけだったことを明かした。

 亡くなる直前の2011年3月14日に、夫からゴールデンウイークまで持たないと知らされたときの田中さんの反応も紹介。丸尾さんは「予想外のことを田中が言ったんです、『こんなことを言うのつらかったでしょう。ごめんね。役で何回も死んだけど、死ぬことに実感がない』」。

 看病の最中にも丸尾さんが何気なく「何かやりたいことはない?」と聞いたところ、田中さんは「女優がやりたい」と答えた。「動揺してしまいました。本当に女優をやりたかったんでしょうね」と丸尾さん。

 亡くなる3週間前の3月29日に、大勢の人に支えられて生きてきたので最後にお礼が言いたい、と肉声を録音、告別式で流された。みんなへの感謝の言葉とともに「いつの日か社会に少しでも恩返しできるように、復活したいと思います。その日までさようなら」で締めくくられていた。

芸能

×