愛希れいか、退団前最後の公演を前に「私にしかできないエリザベートを」

スポーツ報知
制作会見に登場した愛希れいか(左)と珠城りょう

 宝塚歌劇団月組の珠城りょうと愛希れいかが8日、都内で「エリザベート―愛と死の輪舞(ロンド)―」(8月24日~10月1日 宝塚大劇場、10月19日~11月18日 東京宝塚劇場)の制作発表会見に出席した。愛希は東京宝塚劇場の千秋楽の11月18日付で宝塚歌劇団を退団する。

 「エリザベート」は1996年の初演以来、上演回数は1000回を超え、観客動員数240万人を記録する宝塚歌劇の代表的なミュージカル。オーストリー=ハンガリー帝国皇妃・エリザベートと黄泉(よみ)の帝王・トートの愛の物語。今年はエリザベート没後120年の節目の年でもある。

 同作でタカラジェンヌ人生に区切りをつける愛希は「幸せと同時に身が引き締まる思いです」と背筋を伸ばした。会見の冒頭には「憧れだった」という名曲「私だけに」を披露。「娘役でこれだけの大曲はなかなかない。ストレートに歌えば音楽自体が彼女の心情を表してくれる」と、はかなげな歌声を会場に響かせた。

 愛希は2009年4月に初舞台。男役から11年に娘役に転向し、12年4月に月組トップ娘役に就任した。在任歴は退団時で6年7か月で、花總まり(12年3か月)、遥くらら(7年2か月)に次ぐ歴代3番目の最長記録。「今までお世話になった全ての人に感謝し、私にしかできないエリザベートを務めていきたい」と意気込んだ。

 珠城は宝塚音楽学校時代は1学年下だった愛希について「妥協しない精神と努力の人。それが実になって今、大輪の花を咲かせている」とし、「いい意味でお互い遠慮せず色々言い合い、全身全霊で心をぶつけてきました。出会いがあれば別れもある。前をむいていい作品ができるよう頑張りたい」と語った。

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