桂三木助が襲名披露興行で談志直伝「五貫裁き」…鶴瓶、志の輔、生志が口上で祝福

スポーツ報知
口上を行った(左から)立川志の輔、桂三木助、金原亭馬生

 桂三木男改め5代目桂三木助襲名披露興行が15日、東京・有楽町朝日ホホールで行われた。

 昨年9月に真打ち昇進とともに、祖父、叔父の名跡を5代目として襲名した桂三木助(34)は所属している落語協会のみならず会派を越えた披露興行を企画。師匠の金原亭馬生(70)を始め、上方落語協会から笑福亭鶴瓶(66)、立川流からは立川志の輔(64)、立川生志(54)が出演した。

 口上では出演者が三木助とのエピソードを交え門出を祝福。三木助はそれぞれの出演者の独演会に頻繁に顔を出しているという。志の輔が「談志が三木男君をかわいがっておりました。事あるごとに『三木男はいい!』と申しておりました。弟子でない方がかわいがられるのかな」と師匠・談志の声色であいさつ。「談志も彼のことを見守っているでしょう」と話した。鶴瓶は「ニヤニヤして人なつっこいですよ。打ち上げも必ずいます」と笑わせると、「人に好かれるのはすごい大事ですよ。縁があって運がめぐってツキが付く」と三木助の人柄を語った。師匠の馬生は「師匠の私の独演会には一度も来ません」と冗談で毒づきながら「ここ5、6年、噺の腕も上がってきました」と弟子を褒めたたえた。

 生志が「看板のピン」、志の輔が「バールのようなもの」で笑わせ、馬生は「安兵衛狐」を聴かせると3代目・三木助夫人が踊りの師匠だったという縁を語り「上汐」を踊るなど弟子の披露目に花を添えた。鶴瓶が「青木先生」で爆笑を誘うと、トリで登場した三木助はマクラを振らずにスッと談志直伝の「五貫裁き」を熱演し、会場を自分の空気に変えた。

 終演後に三木助は「ものすごく緊張しました。この場所は南町奉行所があった場所なのでやろうと思っていた」とゆかりの場所にちなんだ演目を選んだと説明した。「五貫裁き」は二ツ目時代に談志から稽古をつけてもらった演目。「睡眠薬とビールを飲みながら稽古をつけてもらいました」と思い出を語った。襲名して8か月、「名前の方は慣れてきましたが、(会場の)大きいところでの空気感がまだまだです。もっとやっていかないと…」と精進を誓っていた。

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